田嶋陽子氏

　元法大教授で社民党の国会議員だった田嶋陽子氏が、１７日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会ＮＰ」に出演。米大統領選に勝利したトランプ氏を評価する言説を述べ、共演者を仰天させた。 　識者が「なぜトランプが圧勝したのか」と分析する中で、田嶋氏は、「男らしさの両面を徹底して見せてくれたと思う」とコメント。「男らしさには、いい面と悪い面があって、いい面は“正義”とか“いい人”で、悪い面は“暴力”とかそういうものなんですけど、今回、トランプさんはその両面を全面展開したんですね。いい方は白人の貧困層とかに力を出したし、悪い面はひどい言説がいっぱいあった。その両方を全面展開しても、彼が勝ったというのは、私は凄い力だと思う」と話した。 　翻って「日本人だったら、ちょっと浮気したとか指摘されたら『あー、すいません、すいません』と謝っちゃうし、こうはいかない。それを裏打ちするだけの力がない」と、不倫が発覚した翌日に謝罪会見を開いた国民民主党の玉木雄一郎代表を想起するように語った。 　かつて週刊文春で「日本でいちばん有名なフェミニスト」と紹介された田嶋氏によるトランプ氏への肯定的な語り口に、司会の黒木千晶アナウンサーは目を丸くしてビックリ。スタジオから「それがいいっておっしゃるんですか？」と信じられない様子で問われると、田嶋氏は「まだ話を聞いて下さい」と制して、持論を続けた。 　「裏金の問題も、男らしさの悪い面だと思うんだけど、それもなかなか解決しない。国民に対してはいい面だけ見せて、悪い面が出たら謝る。だけどトランプさんというのは、悪い面も全面展開して、『どうだ、俺はこういう人間だ！それでもお前ら、俺に入れるか』という質の高さ、人間としての…なんていうのかな」と、ついには「質の高さ」とまで言い放つと、国際政治学者の山口真由氏は「えーっ！田嶋さんはそれを評価するの？」と声を上げた。 　再び制した田嶋氏は「悪い面を上回って、何かをしようとしているということ、これで許されるんじゃないか。だからって悪い面がいいとは言ってないよ！だけど、私が言いたいのは、その規模の大きさ。日本人は悪いことは男らしさの悪い面は陰でやる。トランプさんは政治家として全部、表に出した」と弁論。善悪を超えて、何かをやろうとするスケールの大きさをたたえた。 　スタジオからは「田嶋さんがそんなことおっしゃるとは夢にも思わなかった」と驚嘆する声があふれた。