若葉竜也 1歳半から家業の大衆演劇で活躍も「役者になんか絶対ならない」今もとどまり続ける意外な理由
1歳半の頃から大衆演劇の舞台に立ち、注目される子ども時代を過ごした若葉竜也さん。ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)では、ヒロインの杉咲花さんと働く変わり者の脳外科医・三瓶友治を演じています。そんな若葉さんに、活躍の場を広げたきっかけや演技の世界に身を置きつづける理由をお聞きしました。 【画像】大人の男の色気が…!いろいろな表情を見せてくれる若葉さんの写真集(全10枚)
■不条理な役者の世界。きょうだいで一番の稽古嫌いだった ── 若葉さんは子どもの頃、ご実家が営む大衆演劇の「チビ玉三兄弟」の三男として注目されていました。当時は、役者の仕事についてどう感じていましたか?
若葉さん:「役者になんて絶対にならないぞ」と思っていました。「なるべくこの世界から遠いところに行きたい」と思っていましたね。 ── そう思っていたのはなぜでしょう? 若葉さん:不条理だから。「いい芝居」っていうのが何なのかもわからずに怒られたりしていたので、いつもいら立ちみたいなものを抱えていました。「知らねえよ、そんなの」って感じで。稽古も嫌でした。5人きょうだいのなかで一番、稽古も役者の仕事も嫌いだったと思います。
── お兄さんたちは楽しそうに見えたのでしょうか。 若葉さん:長男や次男など、僕以外のきょうだいはわりと好きだったと思います。おそらくですけど、そう見えていましたね。ただ、僕には、「好きだ」と思いながら芝居をしている姿が逆に気持ち悪く見えていた気がします。 ── 子どもの頃、やりたいことがあったけれどできなかった、ということは? 若葉さん:そういうのはなかったですね。でも、「旅役者」って言われるくらいで、学校も1か月で転校。転校ばっかりしていたので、友達ができなかったり、好奇な目で見られたりする瞬間がいっぱいあって、「面倒くさいな」と思っていました。
■映画の「通り魔役」で注目され状況が一変 ── 大衆演劇から今のように活躍の場を広げたきっかけはありますか? 若葉さん:2016年公開の映画『葛城事件』で賞(「第8回TAMA映画賞」の最優秀新進男優賞)をいただいたことがきっかけだと思います。それまでは、ゴミみたいな生活をしていたので。 ──「ゴミみたいな生活」ですか…。 若葉さん:バイトをして「暇だなあ」と思いながらなんとなく生きていた感じです。「退屈だなあ」みたいな。