山健組組長・中田浩司被告に懲役20年を求刑 山口組系組員銃撃事件 弁護側「客観的な証拠なく有罪立証は不可能」
2019年に神戸の暴力団事務所の前で組員をけん銃で撃ったとして、殺人未遂などの罪に問われている暴力団組長の裁判が神戸地裁で開かれ、検察は懲役20年を求刑しました。 起訴状によりますと、指定暴力団・神戸山口組系の「山健組」組長・中田浩司被告(65)は2019年8月、神戸市中央区の路上で指定暴力団・山口組系「弘道会」の男性組員(当時51)の肩や腹をけん銃で撃って殺害しようとした罪に問われています。 15日、神戸地裁で行われた裁判員裁判で、検察は「けん銃を事前に準備し、下見をするなどした上で敢行された計画的犯行」、「一般人を巻き添えにする危険性もあった」などと指摘し、懲役20年を求刑しました。 一方で弁護側は、「目撃証言や指紋など客観的な証拠がなく、有罪立証は不可能」などと無罪を主張しました。 裁判の最後に、裁判長から発言を求められた中田被告は、「私の思いは全て弁護士が言ってくれたので、これ以上特別にありません」と話しました。 判決は10月31日に言い渡されます。