【時系列でわかる⑦】ガザ市主要病院が機能停止 イスラエル軍が“ハマスの司令部”として完全包囲(6日~11日まで)
■11月8日 G7外相会合“人道目的の戦闘一時休止が必要で一致”
イスラエルとハマスの衝突が始まってから初めて、対面で行われたG7=主要7か国の外相会合が終わり、上川外相による議長国会見が行われました。 上川外相は会見で、G7として中東情勢をめぐり、「人道目的の戦闘の一時休止が必要」との認識で一致したと明らかにしました。 上川外相 「人道支援を容易にするための人道的(戦闘の)休止、および人道回廊を支持すること(で一致した)。人道的(戦闘)休止やその後の和平プロセスを含め、一致したメッセージを文書の形でまとめることができたことは、重要な成果となったと考えています」 上川外相はまた、イスラエルの軍事行動に一定の理解は示しましたが、「全ての行動は国際法に従って行われるべきだ」と改めてクギも刺しました。 外務省幹部は、「衝突から1か月でG7が一致して中東和平に向けて前向きなメッセージを出せたのはよかった」と手応えを語っています。 一方、G7外相はウクライナ情勢をめぐり、「結束して、厳しい対ロシア制裁や強力なウクライナ支援に取り組む姿勢は不変である」ということを確認しました。 午後には、オンラインで参加したウクライナのクレバ外相にも支援の継続を伝えました。
■11月8日 イスラエル軍報道官「ハマスはガザ北部の支配権を失った」
パレスチナ自治区ガザ地区を地上侵攻しているイスラエル軍の報道官は、8日夜、イスラム組織ハマスがガザ北部の支配権を失ったと発表しました。 イスラエル軍のハガリ報道官は8日夜の会見で、「5万人のガザ地区の住民が北部から南部に移動するのを見た。ハマスがガザ北部の支配権を失ったことや、南部には医薬品や水、食料が届く安全な地域があることを理解しているからだ」と述べ、ハマスはガザ北部の支配権を失い続けていると強調しました。 その上でハガリ報道官は、停戦はありえないが、イスラエルは人道的な戦闘の一時停止時間をもうけることで住民が南部へ安全に移動できるようにしていると説明しました。 また、ロイター通信によりますと、カタールがアメリカと連携して人質の解放交渉を仲介しているということで、イスラエルが1日か2日、戦闘を停止するのと引き換えに、ハマスが拘束している人質のうち、10人から15人を解放する交渉が進められているということです。 こうした中、ガザ地区の保健当局は8日、ガザ地区の死者が1万0569人にのぼったと発表していて、このうちおよそ4割にあたる4324人が子どもだとしています。