神宮外苑、樹木伐採を削減 再開発事業者が計画見直し
東京・明治神宮外苑の再開発を巡り、事業者代表の三井不動産は9日、東京都内で記者会見し、計画を一部見直して、3メートル以上の高木の伐採本数を743本から619本に124本減らすと発表した。シンボルのイチョウ並木を保全するため、新施設との距離を約8メートルから約18メートルに広げる。 事業者は伐採着手前に保全策を提示するよう都から要請されており、計画の見直し案を都に報告した。三井不動産は新ラグビー場などの施設の計画を工夫して伐採本数を減らすと説明。イチョウ並木の根への悪影響なども懸念されており、新野球場との距離を当初より広げることとした。 全体の工事完了を2036年と見込んでおり、見直しによる影響を精査する。住民説明会の開催も検討。担当者は「皆さまの思い入れのある場所。広く理解してもらえるよう発信を続けたい」と述べた。 再開発計画は、神宮球場と秩父宮ラグビー場を解体して場所を入れ替え、商業施設などが入る高層ビル2棟建設。23年2月に都が事業を認可、翌3月に神宮第二球場の解体工事が始まった。