広島・栗林リハビリ開始 右肘手術で「痛みなくなって、もう1段階レベルアップできる」
右肘関節手術からの復活を目指す広島・栗林良吏投手(28)が22日、2軍の大野練習場でリハビリを開始した。16日に手術を受け、19日に退院。「痛みもなく、生活も不安なく過ごせている」と順調な回復具合を明かした。今季はチーム最多の60試合に登板し、球団歴代最多タイの38セーブをマークした絶対的守護神。来季の開幕に照準を合わせ、歩みを進める。 もう不安はない。右肘を包帯でくるんだ栗林は、肌寒い大野練習場に半袖で登場。すがすがしい表情と前向きな言葉で再スタートを切った。 「手術することで痛みがなくなって、もう1段階レベルアップできるというふうには思った。マイナスに捉えることなく来季、ベストなパフォーマンスを出せるような準備ができたらなと思ってます」 16日に群馬県内の病院で右肘関節手術を行った。上半身にメスを入れるのは人生で初。「(手術を)する前までは、緊張と怖さというのは多少なりともありました」と経験したことのない恐怖と戦った。手術は無事に成功し、19日に退院。「痛みもなく、生活も不安なく過ごせている」と順調な回復を見せ、この日リハビリを開始。ストレッチなどの軽い運動で体を動かした。 手術を行うと決断したのは、驚きの時期だったことも明かした。「今季痛くなったからというよりかは、シーズンに入る前からこのオフに(手術を)やるというのは決めて1年間過ごしていました」。強い覚悟で挑んだ今季はチーム最多の60試合に登板し、球団歴代最多タイの38セーブをマーク。フル回転でブルペンを支えた。 今オフは思うように体が動かせないからこそ、これまでと違ったアプローチで進化を目指していく。「自分が1年間意識してきたことを今はメモしている。来季、不調になった時とか困った時に使えるようにと思ってやってます」。また、フォームについても球団のアナリストと話し合いながら見直しを進めていく。 復活へ向け、経験者の助けも借りる。昨オフに右肘手術を行った大瀬良は今季、開幕からローテを守り、完走を果たした。「大瀬良さんはすごく心配してくださった。慌てずにしっかりリハビリしたい」と先輩右腕の復活ロードを参考に、歩みを進める。 長いリハビリは始まったばかりだが、見据える先は来季の開幕だ。「開幕に間に合うために今手術させてもらっている。(来春の)キャンプからしっかり投げていけるところを見せれば、首脳陣の方々の信頼も得られると思う。しっかりリハビリして、1日でも早くベストのパフォーマンスに戻せたらなと思います」。絶対的守護神が、復活への第一歩を踏み出した。