映画「八犬伝」のイベントに出席した藤岡弘（左）、藤岡真威人

　俳優の藤岡真威人が１１日、都内で出演映画「八犬伝」（２５日公開、曽利文彦監督）＜正義で何が悪い＞ヒーロー談義付き特別試写会に出席した。 　最年少の八犬士・犬江親兵衛を演じた真威人は「こんにちは、皆さんお元気ですか」と里見家の飼い犬・八房くんの人形を手に笑顔で登場。同作のテーマ＜正義で何が悪い＞にちなみ「正義を語るにはこの人しかいないという人がいるので、一緒に来ました」と父で俳優の藤岡弘を紹介した。拍手が起こるなか登場した弘は「息子と一緒に話ができるということで楽しみにしています」と興奮気味にあいさつした。 　真威人は本作が時代劇初出演。ＮＨＫ大河ドラマなどで時代劇に数多く出演している弘から所作や乗馬を教えてもらったという。乗馬の練習では過去に弘と共演歴のある人と出会い「父と一緒に馬の練習してもいいよと言われて、２人で並びながら闊歩（かっぽ）する経験ももらえた」と貴重な経験も。さらには「最終的にはなぜか家族全員で馬に乗って山をかけまわるという思い出ができた」と驚きの裏話が。真威人が馬に乗る姿に憧れ、３人の妹も便乗したという。「俺を先頭についてこいといったらついてきた。よくついてきたな」と４人の子どもが付いてきたと弘。一方、真威人は「一人だけスピードが段違いで。ついていくのが必死。実力の差を見せつけられた」と弘にベテランの意地を見せつけられたと明かした。 　互いの性格を表す漢字を問われると、真威人は弘を「犬と書いてわんこですね」とニッコリ。「小さい頃から父を見ていて、ふと見せる笑顔や愛情が大型犬みたい。真に男らしい強さ、優しさを持ちつつも根底にある。愛くるしくてわんこみたい。よしよししたくなる」と息子にしか言えない回答が止まらず。これには弘も「そうか、かわいいんだね」と困惑しながらも喜んでいた。一方で弘は真威人を「愛」と表現。４人の子どもを愛情込めて育て上げた話をすると、真威人から「恥ずかしくて汗が止まらないのでやめてもらっていいですか」と呼びかけられた。 　映画「八犬伝」は、山田風太郎氏の同名小説を映画化。里見家の呪いを解くため運命に引き寄せられた８人の剣士たちの戦いをダイナミックに描く“虚構”パートと、江戸時代の作家・滝沢馬琴の創作の真髄（しんずい）に迫る“実話”パートを交錯させる。