5月の月間MVP、投打でダブル受賞…広島カープの床田寛樹投手と小園海斗選手
プロ野球のセントラル・リーグは、5月に最も活躍した投手と野手に贈られる月間MVP(最優秀選手)を発表し、広島東洋カープの床田寛樹投手(29)と小園海斗選手(24)がダブル受賞した。現在首位のチームを先導する2人が5月の成績を振り返り、更なる飛躍を誓った。(新田修) プロ6年目で初受賞となった小園選手(5月1日、マツダスタジアムで)
床田投手は2021年9月以来、2度目の受賞。読売ジャイアンツの戸郷翔征投手(24)も無安打無得点試合(ノーヒットノーラン)を達成するなど好成績を残していただけに「戸郷がよかったので、『どうかな』と。(受賞できて)よかった」とホッとした表情を浮かべた。
5月は4試合に先発して4勝0敗、防御率0・94と抜群の安定感を誇った。「(野手が)先にしっかり点を取って守り、そのままリードを他の投手が保ってくれた。(自身の投球が)乱れることもなかったので、リズムよく投げることができた」と振り返った。
昨季は初の2桁勝利となる11勝を挙げるも、苦手とする夏場に失速した。「去年も春先は(調子が)良くて、(シーズン)後半が良くなかったので、これからが勝負。1試合ずつ自分の持っている力を出して、勝てる試合を増やせるよう頑張りたい」と意気込んだ。
小園選手は、プロ6年目で初受賞。「いつかは取りたいと思っていた。取れてうれしい」と笑顔を見せた。
昨季は開幕から打撃不振に陥り、5月は二軍でもがく日々が続いた。しかし、今季は開幕から中軸として先発出場を続け、プロ初の4番も経験。「去年は本当に悔しかったので、『今年は絶対にやってやる』という思いで臨んでいる。(5月は4番打者として)状況に応じた打撃も意識するようになった」と明かす。
遊撃だけでなく、慣れない三塁の守備もこなしながら、5月は打率3割6分8厘、1本塁打、15打点。リーグトップの得点圏打率4割4分を記録するなど勝負強さを発揮した。「まずまずの成績だけど、『5月だけ』と言われないようにしたい。全部(の試合に)出たいし、満足することなくこれからも頑張りたい」と小園選手。6年ぶりのリーグ優勝に向けて、6月以降も勝利につながる一打を放つつもりだ。