大谷翔平、左肩脱臼による関節唇損傷を修復手術受け無事に成功 来季「投打二刀流」に支障なし
ドジャースは5日(日本時間6日)、大谷翔平投手(30)がロサンゼルス市内で左肩の脱臼による関節唇損傷を修復する関節鏡視下手術を受け、無事に成功したと発表した。 【写真】和やか家族写真にまさかの“ひょっこりはん” 今後の見通しについて、来年2月10日前後に開始するとみられる「春季キャンプには間に合う」とされた。野手としての動きは制限が残りそうだが、投球する右腕ではなく左肩のため、来季の日本開幕へ、「投打二刀流」の復活には支障はなさそうだ。 ◇ ◇ ◇ 大谷がプロ入り後、5度目となる手術を受けた。右足首、2度の右肘、左膝に続いて、初の左肩手術。10月26日のワールドシリーズ第2戦、二盗を試みた際に負傷していた。その後の3試合は出場を続けたが、オフに入り、脱臼で損傷した関節唇の手術を決断した。関節唇は上腕骨頭を肩関節に収める軟骨で、肩の安定性を高める役割がある。損傷したままでは脱臼癖につながる可能性もあり、手術に踏み切ったとみられる。レッドソックス吉田正尚も、10月に右肩の同手術を受けている。 手術は右肘手術も執刀した、球団専属のニール・エルトラッシュ医師が行った。球団のリリースでは今後の見通しについて、来年の春季キャンプに間に合うと記され、米テキサス州でのGM会議の会場ではドジャースのフリードマン編成本部長は「He is fine(彼は元気だ)」と話した。ドジャースは来年3月18、19日にカブスと日本で開幕戦を行う。キャンプは他球団より1週間程度早く、2月10日前後に開始するとみられる。負担の少ない関節鏡視下手術とはいえ、一般的に競技復帰には4カ月程度かかる。キャンプ序盤は、再発防止へ走塁や守備など、練習メニューの一部に制限をかけそうだ。 今回の手術は投球を行う右肩ではなく左肩で、2年ぶりとなる投打二刀流の復活へ大きな支障にならない見込み。今季は23年9月に受けた右肘手術のリハビリで、ブルペンでは投球練習を再開しているが、登板は控えていた。6日(同7日)には球団幹部が説明する予定で、マウンド復帰までの道筋が明かされそうだ。 <大谷の手術歴> 大谷の手術はプロ入り後5度目になる。過去は日本ハム時代に1度、渡米後に3度受けた。 ◆17年10月12日(右足首)16年10月の日本シリーズで走塁中に右足首をひねり、17年3月のWBC出場を辞退する要因に。保存療法で1年プレー後、内視鏡で骨棘(こっきょく)を除去。メジャー移籍直前に不安を取り除く。 ◆18年10月1日(右肘)大リーグ1年目の6月に右肘の張りを訴え、9月に復帰も新たな損傷が判明。右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建手術(トミー・ジョン手術)を受け、19年は打者専念。 ◆19年9月13日(左膝)先天的に膝の皿部分が分裂しており、シーズン終了を待たずに左膝の二分膝蓋(しつがい)骨を手術。 ◆23年9月19日(右肘)シーズン終了前に、18年以来2度目の右肘修復手術。本人やエンゼルス球団から詳しい術式の説明はなかった。今季は打者専念。 ○…10月に右肩関節唇の修復手術を受けたレッドソックス吉田の現状について、ブレスローGMが「彼は進歩している」と説明した。キャンプ以来、違和感を抱えたまま、プレーを続け、全日程終了後に手術を受けた。同GMは本拠地でリハビリを続ける吉田の様子をチェック。「実りのあるオフを過ごして、完全に健康な状態で開幕できることを楽しみにしている」と、守備を含めた完全復活に期待を寄せていた。