和田毅への〝恩返し〟の復活誓う 今季1軍登板なしのソフトバンク板東湧梧、大先輩への尽きない感謝の思い「和田さんに言われたことによって前を向けた」
◆ソフトバンク秋季キャンプ(6日、宮崎) ソフトバンクの板東湧梧投手(28)が〝恩返し〟の復活を誓った。5日に和田毅投手(43)が現役引退を表明したことについて「衝撃ですよね。びっくりしました。そんなこと1ミリも考えていなかったので、まさかという感じ」と驚いた。 ■和田毅が元タレント夫人と腕組みハニカミ2ショット【写真複数】 板東は2023年から長崎で行っている和田の自主トレに参加。大先輩に負けじと、長崎のきつい坂道を走ってきた。引退の一報は、発表される直前に自主トレメンバーのグループLINE(ライン)で和田から伝えられたという。「まだやれるとか、おこがましいことは言いたくないんですけど、まだ見られると思っていた。単純に寂しい」とこぼした。 今季は入団1年目以来の1軍登板なしでシーズンを終えた。この秋、思うような投球ができずに悩んでいる中、和田から「ばんちゃんの良くない原因が分かったよ」と連絡があった。この時、和田はクライマックスシリーズ(CS)前の練習でけがをした直後だった。すぐに和田のもとへ向かい、主に体の使い方についてマンツーマンで1時間ほど指導してもらった。 「その時に言われたことが自信になったというか、自分もできるんだと思わせてくれた。『(悪いところを)直せばまだまだ戻れるよ』という話を、和田さんに言われたことによって前を向けた。忙しい時期に自分のことを見てくれたことも、すごく励みになった」。〝師匠〟の思いやりが再び前進する大きな糧となった。 和田は引退会見で「選手ではない立場で、ホークス、そして野球界に貢献できるというか、勉強する時間に充てたい比率が高まってきた」と語った。板東は「そういうこともあって僕の投球を見てくれたのかな」と感じるものがあった。7年目を迎える来季は「どんな形でもまず1軍で投げないと話にならない」と力を込める。後輩思いの大先輩の期待に応えるためにも、再びはい上がる。(大橋昂平) 【#OTTOホークス情報】
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