国道沿いで土砂崩落 救助活動再開の見通し立たず 専門家が現地調査「凍結融解の可能性」現場で“落石”二次災害の危険性 1台の車巻き込まれ53歳男性救助 他に複数台の車巻き込まれたか
23日夜、奈良県下北山村の国道で土砂崩れが起き車1台が巻き込まれました。他にも、数台の車が巻き込まれている可能性があります。 【画像を見る】土砂崩れ現場の最新状況は? 警察などによりますと、23日午後9時前、奈良県下北山村の国道169号沿いの斜面が幅2~30mにわたって崩れ、軽乗用車1台が巻き込まれました。 車内から53歳の男性が約7時間半後に救助され、右足にケガをしていますが、意識はあるということです。 現場からは白い煙が上がっていて、他にも数台の車が土砂に巻き込まれている可能性があるということです。 現場は池原貯水池というダム湖沿いの道路で、今年5月に土砂崩れが発生し、復旧工事のため防護柵が設置され、片側一車線の交互通行になっていました。 現場では落石などが起きていて二次災害の恐れもあり、午前6時ごろに救助活動をいったん中断したということです。
現地調査した専門家 原因は「凍結融解の可能性」救助活動再開の見通し立たず
12月24日、崩落現場を視察した専門家である京都大学の大西有三名誉教授は、原因について「凍結融解の可能性がある」と指摘しました。そのうえで、「ここ最近の温度の急激な変化がある程度関係がある可能性がある」とも話しました。 そのうえで「救助作業が進むようにまずは安全を確保して救助作業をやっていく。今の状態で重機で触ると崩落がさらに進むかもしれない。それが起こらないように安全を確保したうえで作業する」などと話したうえで、崩落現場の上部は崩れきっていない部分があることから、無人の重機などを入れて、崩落していない部分を崩したのちに、安全を確保することが必要だと指摘しました。 また、そのうえで救助活動再開の見通しについては今の時点では「わからない」と話しました。