第37期竜王戦七番勝負の第4局で佐々木勇気八段と対局する藤井聡太竜王＝大阪府茨木市（日本将棋連盟提供）

将棋の藤井聡太竜王（22）＝棋聖など7冠＝に佐々木勇気八段（30）が挑戦する第37期竜王戦七番勝負の第4局2日目が16日、大阪府茨木市の複合施設「おにクル」で指され、先手の佐々木八段が97手で勝利。シリーズの対戦成績を2勝2敗のタイとした。タイトルは4勝で獲得となる。 【写真】藤井聡太竜王が昼食で注文した「茨木　おにカレーセット」と「ホッと一息！自家製ホットジンジャー＆チャイ」 戦型は角換わりでスタート。佐々木八段が15日の1日目から銀を活用する新構想で攻め、16日の2日目も攻勢をキープ。藤井竜王も妙手で切り返す場面もあったが、自陣の守備力が低下する中で我慢の将棋を強いられた。終局はこの日夜と予想されたが、午後3時45分に藤井竜王が投了した。 終局後、4連覇を目指す藤井竜王は「1日目の午前中で勝負どころが過ぎて、一方的な展開になり、早い段階で形勢を苦しくした」とコメント。27、28日に和歌山市で指される次戦の第5局に向けて「熱戦にできるよう、気持ちを切り替えて頑張りたい」と約束した。 佐々木八段は「1日目はやってみたい差し手で積極的に動いて、内容的にはよく指せたが、2日目はぎりぎりの将棋になった」と説明。事前の深い研究で勝利をつかんだが「最後は勝ち筋が見えず、（指し手の）予定を変更した」と柔軟な対応も明かした。自身初タイトル獲得に向けて「踏ん張ることができたので、これをモチベーションに頑張りたい」と手応えを感じていた。