夕日染まる海でたいまつ燃え 滑川ネブタ流し
けがれや疫病を海に流して身を清める国の重要無形民俗文化財「滑川のネブタ流し」は31日、滑川市の中川原海岸で行われた。ネブタと呼ばれる高さ約5メートルの大たいまつ11基が夕日に染まる海上で激しく燃え上がり、ネブタ流し保存会員や地域の住民が無病息災を願った。 午後6時半ごろ、水野達夫市長が台木に立てた大たいまつの先端部に点火し、始まった。今回初めて参加した滑川商工会議所青年部のメンバーをはじめ、中川原など各町内の若者や寺家小の児童は海に入って沖に向かい、炎を上げる大たいまつが燃え尽きるまで見守った。 県教委や市教委によると、ネブタ流しは青森県のネブタ・ネプタと同じような民俗行事で、東北や北関東、信州でも行われている。日本海側では滑川市が最も南側で受け継がれており、1999年12月に国の重要無形民俗文化財に指定された。 滑川市立博物館では、射水市在住のフォトグラファー、イナガキヤストさんが昨年7月、保存会の依頼を受けて初めて撮影したネブタ流しの写真展が開かれている。9月8日までで、入館は無料。