東京都「中学校英語スピーキングテスト」平均スコア4.7pt増
東京都は2024年4月24日、2023年度(令和5年度)「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)」の実施状況を取りまとめた資料を公表した。2023年度は7万1,205人が受験し、平均スコアは65.2。前年度(2022年度)より4.7ポイントアップした。 【画像】令和6年度取組みの方向性
ESAT-Jは、中学校の英語学習で身に付けた「話すこと」の能力を客観的に評価し、英語で話す力を高めることを目指して2022年度より導入された都内の公立中学生を対象とした英語スピーキング到達度テスト。中学3年時のテスト結果は、東京都立高校入学者選抜の評価資料として用いられる。
導入2年目となる2023年度は、都立学校188会場・民間会場等39会場にて2023年11月26日に本試験を実施。予備日は都立学校6会場・民間会場等9会場にて12月17日に行われた。
中学3年生全体の受験人数は7万1,205人。平均スコアは65.2で、前年度より4.7ポイント増加した。受験者全体のスコア分布状況は、A(スコア:100~80)が25.3%、B(79~65)29.2%、C(64~50)26.0%、D(49~35)11.9%、E(34~1)6.5%、F(0)1.1%。前年度のスコア分布のボリュームゾーンはC(64~50)31.4%だったが、2023年度はB(79~65)に移っており、全体的にスコアの底上げ傾向がみられる。
コミュニケーションの達成度については、8割以上の生徒が自分の意見とその理由を具体的な事例を用いるなどして伝えることができている、と評価。一方、不足情報について自分から尋ねる場面やイラストの内容を伝える場面では、あいまいさや発話量の不足によりコミュニケーションの目的が成立していない例がみられたと指摘。学習改善ポイントとして、「自分が必要とする情報を得るために適切な質問をする」「既習表現を最大限に活用して伝える」などをあげている。