吉永小百合、女性初のエベレスト登頂を目指す登山家を熱演『てっぺんの向こうにあなたがいる』2025年秋公開
吉永小百合が主演を務め、阪本順治が監督する映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』が2025年秋に公開されることが決定した。 【写真を見る】エベレスト頂上に立つ田部井淳子 本作は、登山家、田部井淳子の著書「人生、山あり“時々”谷あり」を原案に、彼女の生涯を映像化したヒューマンドラマ。“女性だけで海外遠征を”を合言葉に女子登攀(とうはん)クラブを設立し、1975年にエベレスト日本女子登山隊の副隊長兼登攀隊長として、世界最高峰のエベレスト(ネパール名:サガルマータ、中国名:チョモランマ)の女性世界初登頂に成功した田部井淳子。その後も彼女の飽くなき挑戦は続き、生涯で76ヵ国の最高峰・最高地点の登頂に成功。そんな日本を代表する偉大な女性登山家、田部井の実話をもとに、エベレスト女性初登頂から、晩年の闘病、そして余命宣告を受けながらも亡くなる直前まで山に登り続けたその勇壮な生涯を壮大なスケールで描き出す。 主演を務めるのは、日本を代表する俳優の吉永。これまで123本の映画に出演してきた吉永が、124本目として出演を決めたのは自身初となる女性登山家役。映画という高峰へ挑み続けるために、万全の準備、体力づくりを欠かさない吉永にとって、生涯挑戦し続けた日本を代表する女性登山家をモデルにしたキャラクター、多部純子を演じることは必然ともいえるキャスティングといえる。出演にあたって吉永は「田部井淳子さんと対談したのは2012年。明るくて、楽しいお話をいっぱい聞かせて下さいました。いま、私は、『せかいのおきく』という素晴しい映画を創った阪本監督のもと、『世界の淳子』役に全力で挑戦します」とコメントしている。 そして本作のメガホンをとるのは、吉永と『北のカナリアたち』(12)以来13年ぶりの再タッグとなる阪本。1989年、監督デビュー作『どついたるねん』(89)でブルーリボン作品賞など数多くの映画賞を受賞。2000年の『顔』では日本アカデミー賞最優秀監督賞を始めとする映画賞を総なめにし、その後も精力的に作品を撮り続け、昨年は第22回ニューヨーク・アジアン映画祭にて、長年優れた作品にて、何世代にも渡る映画製作者と観客に影響を与えてきた特別な才能の人物に与えられる「スター・アジア・ライフタイム・アチーブメント賞」を授与された。そんな阪本は、本作への意気込みについて「吉永小百合さんと再びご一緒できることの喜び。しかも、田部井淳子さんの人生を基にした山と家族の物語。(中略)みんなで頑張ります!!」と語っている。 本作は8月18日にクランクインを迎え、11月末にクランクアップ予定。今後の続報に要注目だ。 ■<コメント> ●吉永小百合(多部純子役) 「田部井淳子さんと対談したのは2012年。明るくて、楽しいお話をいっぱい聞かせて下さいました。いま、私は、『せかいのおきく』という素晴しい映画を創った阪本監督のもと、『世界の淳子』役に全力で挑戦します」 ●阪本順治(監督) 「吉永小百合さんと再びご一緒できることの喜び。しかも、田部井淳子さんの人生を基にした山と家族の物語。求められるのは、宮本武蔵の五輪書よろしく、ガレ場の荒野に一本の真っすぐな道を築くような力技。みんなで、頑張ります!!」 ●田部井進也(田部井淳子の子息) 「母は生前、吉永さんと仕事を一緒にさせていただき、また亡くなったとき供花を頂きました。そのご縁から映画の話となり驚きました。阪本監督は今年、富士山山頂で高校生を迎えて頂きました。お2人の熱い想い、心から感謝いたします。映画を通じ、母のような女性がいたことを知っていただけたら幸いです」 文/スズキヒロシ