熱中症「特別」警戒アラートどうなれば発表? 23日の富山は38度超、インドより暑い
日中の予想最高気温が富山、高岡(伏木)とも体温をはるかに上回る39度となった上に、熱中症警戒アラートも発表された23日の富山県内。暑さへの厳重な対策が求められる中、ふと気になった。ことしから運用が始まった「熱中症特別警戒アラート」はこの暑さでも発表されない。どんな時に「特別警戒アラート」は発表されるのか。富山地方気象台に聞いた。 熱中症警戒アラートの発表の基準は気温ではなく、暑さ指数だ。「気温」「湿度」「日射量(日差しの強さ)」の主に三つの要素を特別な計算式に当てはめて算出する。 環境省と気象庁では 31以上:危険 28以上31未満:厳重警戒 25以上28未満:警戒 25未満:注意 と定めており、いずれかの地点で33以上になると予想された場合に「熱中症警戒アラート」が発表される。 23日の富山県内は暑さ指数の予想が 朝日34 氷見33 魚津32 伏木35
富山33 砺波32 上市32 南砺高宮31 八尾32 で、9地点中4地点で33以上となっている。では、「熱中症特別警戒アラート」はどういう条件で発表されるのか。 富山地方気象台の担当者は「各地域で、暑さ指数を算出する地点すべてで35以上になると予想される場合に発表されます」と説明する。富山県の場合、9地点すべてで暑さ指数が35以上になることが条件とのこと。「どれか1地点でも33以上」が条件となる「熱中症警戒アラート」とは、発表に至るハードルが格段に高いと言えそうだ。ことしから運用が始まったものの、全国で発表事例はなく、富山県内でも過去に「熱中症特別警戒アラート」に相当する気象条件になったことはないという。 よく見ると、23日の県内は伏木が35と予想されている。相当危険な暑さと言えるだろう。どのような暑さなのか担当者に尋ねると、「そもそも31以上で『危険』と定めているのでなかなか表現しづらい。不要不急の外出は避け、エアコンなどで室内を涼しい環境に保つこと、水分や塩分のこまめな補給を心がけてほしい」としている。