今夏加入の新潟・左SB橋本健斗が覚悟を持って臨む自身2度目のJ1「フィットに時間がかかるとか言い訳をしたくない」
湘南戦でも攻守に存在感
9月14日、アルビレックス新潟はJ1第30節で湘南ベルマーレとホームで対戦し、3-1で勝利した。 【動画】橋本健人の鋭いパスから長倉幹樹がゴール! 現在、リーグ戦6試合で無敗(4勝2分)と好調の新潟において、試合の度に存在感を増している選手がいる。今夏、J2の徳島ヴォルティスから完全移籍で加入した左SBの橋本健人だ。 橋本は7月30日にチームに加わった直後の25節・ジュビロ磐田戦(2-2)、26節・京都サンガF.C.戦(2-0)はメンバー外だったが、8月17日の27節・アビスパ福岡戦(1-0)で移籍後初スタメンを飾った。さらに、ルヴァンカップ準々決勝第1戦のFC町田ゼルビア戦(5-0)でも先発フル出場を果たし、新潟の9年ぶりの準決勝進出に寄与した。 新潟での公式戦3度目のスタメンとなった湘南戦では、32分に長倉幹樹へ斜めの鋭いパスを通し、得点を創出。守備でも安定したパフォーマンスを見せつつ、セットプレーのキッカーも務めるなど、攻守両面でチームの勝利に貢献したと言える。 橋本は長倉のゴールを演出した場面を回想する。 「あれはアシストになるんですかね(笑)。幹樹、かなり触っていたから。記録になったなら嬉しいですけど、自分というよりも“幹樹ありがとう”って感じ。また、チームとして良いビルドアップができているからこそ、自分が余裕を持ってパスを刺せるだけの時間とスペースがあるのが大きいです」 現状で順調に新潟スタイルにフィットできているように見える。本人は予想より早く適応できている理由を、次のように明かす。 「周りの選手が自分の特長を理解してくれているから戦えているし、チームのスタイルと自分の戦い方が合っているのも大きいです。即戦力として期待されて来たので、フィットに時間がかかるとか、すぐに結果が出ないとか、言い訳をしたくない。覚悟を持って新潟に来たので、適応できているとみなさんに思われているなら良かったです」 橋本は22年にJ2のレノファ山口FCで35試合に出場し、2ゴール・5アシストを記録。当時J1の横浜FCへ新天地を求めた23年はわずか7度の出場にとどまり悔しさを味わったが、今季の前半戦に徳島で結果を残し、新潟で自身2度目のJ1へ挑戦している。 再スタートの立ち上がりは良好。この勢いを継続し、自身の持ち味である攻撃力でさらにチームを勢いづけられるか。ハングリー精神をもって戦う42番に注目したい。 取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)