【コラム】BCクラシック出走ネクストは異彩を放つ“芦毛のスーパーマラソンランナー”
西海岸のデルマー競馬場を舞台とする「ブリーダーズカップ」(以下BC、11月1、2日)が近づきました。 米国最強馬を決めるBCクラシック(ダート2000メートル、14頭立て)は英ダービーから芝のG1を3連勝して挑むシティオブトロイ(牡3、父ジャスティファイ)、米国代表のフィアースネス(牡3、父シティオブライト)、それに日本のフォーエバーヤング(牡3、矢作、父リアルスティール)が3強となって3歳馬上位の様相です。 この中にあって、ひときわ異彩を放つのが、芦毛の“スーパーマラソンランナー”ネクスト(牡6、父ノットディスタイム)の存在です。 2000メートルを超える長距離戦で頭角を現したネクストは昨年6月のG2ブルックリンSを皮切りに2200メートルから2800メートルで7連勝中(うち重賞4勝)。この間、2着につけた着差合計は91馬身3/4で、チャーチルダウンズ競馬場のダート2400メートルでは2分27秒93のトラックレコードをたたき出しています。 芝でも実績があるのでBCターフ(芝2400メートル)にまわる手もありましたが、陣営は強気にここにぶつけてきました。 クラシックは16年アロゲート、21年ニックスゴー、そして昨年のホワイトアバリオと芦毛の活躍が目立つレース。ダークホースとして注目が集まっています。 興味は馬券発売のあるBCに集まりますが、オーストラリアでは2日にアスコリピチェーノ(牝3、黒岩、父ダイワメジャー)とコラソンビート(牝3、加藤士、父スワーヴリチャード)が挑むゴールデンイーグル(芝1500メートル、ローズヒル、20頭立て)が開催されます。昨年はオオバンブルマイが525万オーストラリアドル(約5億2500万円)の優勝賞金をつかみました。断然人気のアスコリピチェーノはJ・モレイラ騎手で参戦です。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)