『ヒプノシスマイク』伊弉冉一二三役・木島隆一が語る麻天狼の愛「仄仄のことは許せない。でも仄仄と出会わなかったら今の一二三はいないんだよな」 - ディビジョン別CDリリースインタビュー
けじめをつけて次の段階に入った一二三が優しく語りかけるような歌
◆さて、この度、約4年ぶりにディビジョン別CDがリリースとなります。一二三のソロ曲「始まりのラストソング」は、今までのソロ曲とは少し系統が異なる楽曲だと感じました。 「シャンパン ゴールド」、「パーティーを止めないで」、そして『The Block Party -HOODs-』に収録されていた「ポジティブ my life」と、一二三の曲は子猫ちゃん(お客様)たちの前でやって、一緒になることで完成するものばかりだったんです。『ヒプマイ』のなかでもラップし過ぎず、触れやすい曲が多かった気がするんですよね。本当に素晴らしいクリエイターの方々にすてきな楽曲をご提供いただけて、感謝の気持ちでいっぱいです。そこにきての今回。作詞・作曲・編曲はThe SopranosのRIMAZIさん・CITY-ACEさん・AK-69さんですよ。 ◆豪華な制作陣です。最初に楽曲を聞いたときはいかがでしたか? どんな曲だろうという気持ちが抑えられず、デモ音源が届いてからすぐに曲を聞いてみたんです。涙が止まりませんでした。 ◆なんと! けじめをつけて次の段階に入った一二三が優しく語りかけるような歌に「一二三、よかったね」と言ってあげたくなりました。曲のことを思い出すと、今も泣きそうです(笑)。「君を癒したい」とか「見返り求めない」とか、もう優しさしかないじゃないですか。一二三は相手ありきなんですよね。 ◆実際のレコーディングではどのような思いを込めて歌いましたか? 「ラストソング」って、その日に最も売上のあったホストが閉店前に好きな楽曲を歌うというホストクラブの文化みたいなものなんですよね。そんな「ラストソング」を、今までの「みなさん楽しんでいますか!?」という感じではなくて、「みんなと一緒に歩めて、僕は今、とっても幸せなんだ」という気持ちが伝わる歌い方で届けています。 ◆ドラマトラックのシナリオを読んでから聞いたとき、「この曲はだれに向けて歌ったのかな」って思いました。 そう! そうなんですよね! 過去の自分なのか、これから先の自分なのか、はたまた今まで応援してくれている子猫ちゃんたちのことなのか。いずれにせよ、これから先も一二三の傍にいてくれる人たちにとっては、とっても大事な曲になると思っています。木島個人の感情としては「よかったな」という思いが強いのですが、一二三的にはそうじゃなくて「これからも俺についてきなよ、大丈夫だよ」という感じだと思うんです。 ◆続けて、ドラマトラックの内容についてお伺いできればと思います。今回は一二三の過去に迫る話でした。 だいぶ気合を入れて収録に臨みました。今回、麻天狼は3人で集まって収録し、別日で邪答院仄仄役のファイルーズあいちゃんと2人だけでの収録もしたんですよ。そのおかげで、お互いに向き合って、仄仄の心と一二三の心をさらけ出し合うことができました。今回のドラマは、ある意味で一二三が次のステージに行くための大切な時間だったんだと思います。僕個人としては仄仄のことは許せない部分がありながら、でも仄仄と出会わなかったら今の一二三はいないんだよなとも思っていて。 ◆なるほど……。ただ、自分が同じ立場なら、許すことができない気がします。 あんなに大変なことをした相手とは「二度と会いたくない」となりそうですよね。でも、一二三は何だったら自分から会いに行こうとします。「もっと人を愛したい、人を愛するために仄仄と向き合わなくちゃ」と思った彼は、やっぱりカッコいいですよ。これが「愛」なのかもしれないなと思っています。 そんな一二三目線からしたら、今回の独歩は頼もしかったですね。主人公でした。ここまでの物語のなかで、独歩は明らかに変わりましたよね。3人のなかでいちばん変化しているかも。彼のたくましさを感じました。 ◆寂雷先生も、今までとは違った表情を見せます。 弱いところまでさらけ出してくれました。今回のドラマトラックは今まで以上にラップパートがあり、しっかり感情を表現していたような気がします。今回のドラマやラップを通じて麻天狼の絆がより一層深まったと感じましたし、明確に「麻天狼は愛なんだな」とも思いました。 ◆今回のディビジョン別CDを含めた楽曲のリリースやライブ、ゲームなどさまざまな展開をしてきた『ヒプマイ』。今後、木島さんが『ヒプマイ』でやってみたいことはありますか? この前、石谷(春貴)くんと野津山(幸宏)くんが海外のイベントに出ていましたよね。ぜひ今後も海外展開をしていきたいです。アジアやヨーロッパにも行ってみたいですね。海外でライブができたらいいなぁ。ふだん『ヒプマイ』を知らない方々に作品の面白さが伝わる何かもいろいろやりたいですし…。ちょっと欲張り過ぎかな? ◆欲張っていきましょう! こういうときは欲張ったほうがいいですよね(笑)! それなら、ディビジョン別のライブをもっとやりたいです。以前にやったとき、速水さんがすごく楽しそうだったんですよ。単独じゃなくてもどこかのディビジョンと一緒にやるなど、そういった機会があればうれしいですね! ◆本日は愛あるお話をありがとうございました。最後に、木島さんが思う麻天狼の魅力を語っていただければと思います。 ここにきて、明確に「愛」という言葉を寂雷先生が口に出してくださいました。「愛」がどうだのこうだのと胸張って言うのは、なんとなくはばかられることも多いと思うんですよ。だけど、それが言えちゃう3人なんだなって。ちゃんと「愛」って言えるのが、麻天狼の魅力かなと思います。 あとは楽曲ですね。バリエーションが豊富だと思います。今回2人の曲も聞かせてもらいましたが、先生は「もうミュージカルやん!」ってくらい壮大でしたし、独歩はオシャレだなと感じました。3人の多様性を持った曲たちが、お客様を癒し続けてくれるはず。本当に素晴らしい曲が他にもたくさんありますので、何度も何度も繰り返し聞いていただけたらなと思います! <PROFILE> 木島隆一 ●きじま・りゅういち…3月29日生まれ。北海道出身。O型。主な出演作は『ワイルドカード~捜査バディは天才詐欺師!?~』コール・エリス役、『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』ミツキ役など。 ●photo/YOSHIHITO_SASAKI text/M.TOKU
M.TOKU
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