【韓国ドラマ】こんな判事がいてもいい⁉人気の“法廷もの”ドラマ
ドラマ、映画、K-POP、ミュージカルなど、ますます盛り上がる韓流エンタメ。日本における韓流ブームの立役者で韓流エンタメのスペシャリストである田代親世さんが、さまざまな角度からその魅力をご紹介! 人気作が目白押しの“法廷もの”は、弁護士、検事にとどまらず、判事が主人公のドラマも多い。こんな判事がいてもいいな~と思える2本ををプレイバック。 【韓流ドラマの名作21選】2024年必見のおすすめドラマ(画像)
ダークヒーローの痛快劇。ブロマンスにも注目! 『悪魔判事』
すごいタイトルですが、国民参加型のライブショー法廷という奇抜な設定の下で繰り広げられるダークヒーローの活躍を描いた法廷ドラマです。 2年におよぶ疫病の大流行が収まった後の韓国という、まるでコロナ後を思わせる時代背景。そこに、韓国では史上初となる、国民が裁判の行方を見守りながら直接有罪か無罪かに投票できるという参加型の公開裁判が始まることになります。 その裁判長として法廷に立つことになったのが、チソン演じるカン・ヨハン判事。このヨハン判事のやることが結構えぐいし、よからぬ噂も多いので、果たしていい人なのか、悪魔なのか、終始謎めいた存在感でぐいぐいとドラマを引っ張っていきます。 このヨハンとタッグを組む若手裁判官が、ブラックなヨハン判事とは対照的に温かく人好きのする青年で、ヨハンの人間性に疑問を抱き、正体を探りながらもチームメンバーとして働いていくという構図。 キレイごとでは成敗できないと骨身に染みているからブラックにことを運ぼうとする悪魔判事と、まっとうな正義感をもつ清廉な若手判事。この2人の、お互いに相手を信じられるのかどうなのかという境界線をさまよいながらも、とってもブロマンスが感じられるところも大きな見どころです。 醜悪な権力者たちがうようよ出てきますが、そんな奴らに国民の支持を味方にして鉄槌を下していくさまがとっても痛快です。 ■U-NEXT、 Netflix配信中
チンピラの弟が、エリート判事の兄になりかわり…… 『親愛なる判事様』
ユン・シユンが、エリート判事とチンピラの一人二役に挑戦した法廷ドラマです。優秀な判事の兄と前科五犯のチンピラという、双子なのに正反対の人生を歩んでいるスホとガンホ。 でもある時、弟のガンホは追っ手から逃れるために、失踪した兄に成り代わり、にわか判事になりすまします。ほんのいっときの隠れ蓑になればよかったはずなのに、どんどん逃げられなくなってしまい、挙げ句、いくつも裁判をすることに。 こうして不良判事が誕生してしまうんです。でもこのガンホ判事はチンピラだけにふるまいも破天荒で常識が通らなくて、財閥が弁護士と検事と裁判官にわいろを渡して適当なところで手打ちにするはずだった事件の判決も次々とひっくり返していくので、小気味いいったらありません。この人よく判事のまねごとできるなと突っ込みを入れたくなりますが、そこは前科五犯なので裁判は何度も経験済みという実践体験がものをいうわけです。 最近の韓国社会をにぎわせた事件を彷彿させる内容があちこちに出てきますが、毎回、こういう判決であってほしいという願いがこのドラマの判決文に込められているので、荘厳な感動を覚えます。 その一方で、失踪した兄のスホはどうなるのか、そもそもなぜ拉致されたのか、ガンホはいつ身分がバレてしまうのか、司法研修院生の純粋なヒロインとの仲はどうなるのか?と興味はつきません。 ユン・シユンのクールなエリートっぷりと熱い血潮が流れてる不良男の演じ分けも合わせて楽しめます。 ■U-NEXTほかで配信中 TEXT BY CHIKAYO TASHIRO 田代親世 韓流ナビゲーター 韓流解説、韓流イベント司会の第一人者。公式サイト「田代親世の韓国エンタメナビゲート」やYoutube「ちかちゃんねる☆韓流本舗」「韓ドラ・マスター親世と尚子の感想語り」などで韓流情報を発信しているほか、会員制のコミュニティ【韓流ライフナビ】を主宰。ツアーやイベントを企画・開催している。