友人とのBBQで大量の「ビールの空きビン」が! 親に「酒屋に持っていくとお金がもらえる」と言われましたが、これって本当ですか? 1本いくらもらえるのでしょうか?
日常生活や行楽などで出るゴミのうち、ビール瓶などは一般的に「資源ゴミ」に区分されますが、回収を行っている酒販売店などに持参すればお金がもらえることをご存じでしょうか? 本記事では、さまざまな種類の瓶のうち、ビール瓶の流通とリサイクルについて解説します。 ▼夫婦2人で「6缶パック」のビールを1週間で消費! これって飲みすぎ? 健康のためにもやめるべき?
ビールの空き瓶はゴミじゃないの?
空き瓶は「資源ゴミ」という区分で、自治体によって異なることもあります。収集日に瓶の色別に分けて出すケースが多いのですが、回収された空き瓶は全てがゴミとして処分されるわけではなく再利用されているものもあります。 日本国内において、再利用するために返却・回収できる瓶は「リターナブル瓶」 と呼ばれています。消費者が飲んだ後のリターナブル瓶は、再利用するために回収されて洗浄・消毒されて何度も使われます。 一方、1回使われると再利用されずに破砕されて瓶の原料や他の用途に使われる「ワンウェイ瓶」もあります。 酒販売店などで回収されるのは「リターナブル瓶」で、主にビール瓶や日本酒の一升瓶などがあります。日本国内どこの酒屋でも回収できる訳ではなく、それぞれの地域と販売店によって異なります。ビールメーカーは自主的な回収ルートによって回収と再利用を行っています。
ビール瓶を販売店に返却するとお金がもらえるの?
ビールは、ビールメーカーで製造されて問屋・卸売会社へ出荷され、小売業者(酒屋・スーパーなどの販売店)から消費者や飲食店などへ販売されます。 リターナブル瓶は、販売時に「ビール瓶保証金」として1本につき5円が上乗せされて販売 されており、消費者が飲んだ後の空き瓶を酒販売店などへ返却したときに保証金を返金しています。 保証金としての1本5円は、瓶製造会社からビールメーカーが購入した瓶の購入価格の一部です (地域や販売店によって、保証金制度を行っていないところがあります)。
リサイクルすることでどんな効果があるの?
ビール瓶の回収率はほぼ100% で、使用される年数は約8年 です。リターナブル瓶として製造・消費・回収のサイクルを行い、瓶を繰り返し使うことで、ゴミ削減の効果があります。 従来は市町村が全面的に責任を担っていた使用済み容器の処理を、現在は「容器包装リサイクル法」 によって、消費者が分別して出し、市町村が収集し、事業者(容器の製造事業者・中身を販売する事業者)が再商品化してリサイクルを行うという3者それぞれでの役割分担が決められています。 酒販売店などが空き瓶を回収していない場合、住んでいる地域の資源ゴミとして出されたビール瓶は、再利用できないワンウェイ瓶とともに細かく砕かれて「カレット」というガラス製品の主原料になります。カレットは瓶製造会社によって新しいビール瓶などになり、リサイクルされてゆきます。