″マル秘資料″を入手!人気タレント&アスリート最新CMギャラリストを大公開!
これまで何度も取材のために顔を合わせている広告代理店幹部のA氏が、今回はやけに興奮しているように見えた。その理由はすぐに判明した。彼が記者に差し出したリストの最上位に「大谷翔平、9億円」という文字を見つけたからだ。 【独自入手!】人気タレント&アスリート最新CMギャラリスト大公開…! 「長くこの仕事に携わっていますが、こんな金額は見たことがない。日本のCM史上最高額だと思います」(A氏) ドジャースと10年1040億円というプロスポーツ史上最高額の契約を結んだ大谷はCM契約料もまた、規格外だった。 「アスリートの広告契約料を決めるのは、第一にはニュース量です。日本人がアスリートに最も期待するのが″海外での活躍″。大活躍すればメディアは大きく報じ、不振に陥るとニュース量は激減します。ゴルフは男女とも海外トーナメントの地上波中継が減り、ウインタースポーツは期間が短い。その点、野球は中継も試合数も多く、シーズンも長い。アスリートには『爽やか』『努力』『挑戦』『健康』といったプラスイメージがあります。ここに日々のニュースで醸成される『家族を大事にする』『海外メディアも評価』『感動をくれる』といった要素が絡んで″共感″が生まれる。ほぼ毎日、大谷に関するニュースが大量に報じられている現状を考えれば、飛びぬけた広告契約料は説明がつく」(広告アナリスト) 以下のリストは、FRIDAYが独自に入手したデータをもとに、広告代理店や大手芸能プロに取材してまとめた最新の「CM年間契約料」の一覧である。 金額は交渉のベースとなる相場であり、契約条件によって価格は増減する。 ◆女王は熱愛報道をも糧に 「一目見てすぐにわかるキーワードが『世界』。そしてクリーンであること。ハイレベルな活躍をするためにはスキャンダルを起こしている暇はない。だから、あらゆる世代から好感度が高い。これは棋士の藤井聡太(22)にも言えること。一方、NPBで入っているのは村上宗隆(24)のみ。プロ野球人気が落ちているわけではなく、スタジアムはどこも活況を呈しています。つまり、プロ野球が”国民的スポーツ”から地域密着のローカルスポーツになったということでしょう。地方に行くと、地元球団の選手が出ているTVCMが見られます」(テレビ業界に詳しいライターの大山くまお氏) パリ五輪での金メダル獲得=高額契約料とは「ならない」とA氏は断じる。 「取り上げられるのは大会期間だけで、大会は4年に一度。ニュース量が絶対的に少なく、広告効果が乏しいのです。ただ、例外はある。キャラクターとストーリーが国民に広く認知されれば、長期間、何度もニュースになるからです。たとえば、まさかの2回戦敗退で涙にくれた阿部詩(うた)(24)。次回ロス五輪でのリベンジに挑戦する姿、一二三(26)との兄妹の物語は視聴者の心を打つはずです」 俳優やタレントの場合、アスリートのニュース量にあたるのが芸能活動となる。映画、舞台、ドラマなどにいかに露出しているか――その点、NHK大河ドラマに2度出演し、紅白歌合戦の司会を3回務めた綾瀬はるか(39)の評価が高い。 「クライアントは日本コカ・コーラ、ユニクロと大手ばかり。CM女王にふさわしい存在です。『SixTONES』のジェシー(28)との熱愛報道が出ましたが、女優には華やかな恋もアリで、演技の幅が広がるでしょう。むしろ契約料は上がるのでは」(広告アナリスト) リストには日本アカデミー賞やブルーリボン賞の受賞者がズラリと並ぶ。このアナリストによれば、松坂桃李(35)や菅田将暉(31)ら、上位ランカーを贅沢に起用した花王『アタックZERO』のCMが、業界内で評価されているという。 「以前から男性を洗剤のCMに起用する流れはありましたが『#洗濯愛してる会』としてグループで起用した戦略は見事。しかも全員が個性派でイケメン。主婦の心をガッチリつかみました。P&Gと覇権争いをしている花王は、リーディングブランドとしてアタックZEROに広告予算を集中。昨年の連結決算によると同社の広告宣伝費は約760億円ですから、彼らに払うギャラなんて安いもの」 明暗がわかれているのが、旧ジャニーズのタレントたちだ。性加害問題が世界的ニュースになって以降、解約や新規契約の自粛が進んだ。性加害問題に直接関与していないタレントの人権を尊重するという観点から、キリンホールディングスが『Snow Man』の目黒蓮(27)を「キリンビール 晴れ風」のCMに起用したが、キー局プロデューサーは「グローバル企業は二の足を踏んでいる」と言う。 「平野紫耀(27)もマクドナルドが起用していますが、天下の木村拓哉(51)は出演CMがゼロになりました。旧ジャニーズの面々は、ガラパゴスタレントとして国内向けのCMに起用されるのが関の山でしょう。世界に悪名が轟いてしまった以上、グローバル展開しているクライアントのCMに出るのは厳しい。サントリーホールディングスの社長が騒動後に会見で述べた『起用することはチャイルド・アビューズ(児童虐待)を企業が認めるということになり、国際的な非難の的になる』という言葉がホンネでしょう」 昨年、1億円の値がついていた松本人志(60)は今回、「計測不能」となった。民放幹部は「たとえ文藝春秋に勝訴しても、大手企業は起用を避ける」と言う。 「裁判で性加害の詳細が語られた時点でアウトです。TVCMに起用されることはもうないでしょう」 リスクヘッジのためか、ここ最近、アニメやCGキャラを使ったCMが増えているという。高額ギャラを手にできるのは、ほんの一握りの傑物だけなのだ。 『FRIDAY』2024年8月16日号より
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