弁護士情報メディアのアシロ、先行投資でどう成長描くか
中山博登(なかやま・ひろと)/1983年、京都府生まれ。ワークポート、幕末(現・イシン)を経て2009年11月にアシロ設立。アシロの社名は世界最深地点で生存が確認された深海魚の名前が由来(撮影:尾形文繁)
法律・弁護士情報を提供するリーガルメディアを中心に展開するアシロ(7378)。2022年12月15日には上場以来初の中期経営計画を発表したが、発表後の株価は大きく下落した。投資家の評価をどう受け止めているか。そして中計に込めた思いについて、中山博登社長に聞いた。 ――投資家の反応をどう受け止めましたか。 中計では2025年10月期に売上高55億円、営業利益11億円を掲げた(2022年10月期は売上高22億0200万円、営業利益4億8400万円)。これは最低限の数値目標。ただ、初年度の2023年10月期は成長投資を積極化させ、営業利益が前期比83.5%減の8000万円と、大幅な減益になる見通しだ。 現在の投資家の視点は現実的で、SaaS(必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるソフトウェア)企業など、グロース系の会社でも一定の利益を出していないと評価されない。その中で利益を毀損して投資に振り向ける計画に対して、投資家に失望感があったのだと思う。 市場の評価は真摯に受けて止めている。ただ、われわれは3年や5年スパンではなく、もっと長い目線で会社の成長を考えている。そのために今投資すべきと判断した。正しい選択をしたと思っている。
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並木 厚憲