「人の心が壊されている」 ガザ視察、住民の窮状訴え
【エルサレム共同】イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザに入って現地の状況を視察中の国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の清田明宏保健局長が26日、共同通信の電話取材に応じた。ガザではイスラエル軍による攻撃で建物が破壊されているだけでなく「人々の心が壊されている」と述べ、深刻な食料不足に直面し過酷な生活を強いられている住民たちの窮状を訴えた。 多数の避難者が集まるガザ最南部ラファは「どこに行っても(避難者らが暮らす)テントが見渡す限り広がっている」状態だと説明した。ラファにはイスラエル軍が侵攻する恐れがあり被害拡大が懸念されている。 清田氏は「毎日会う人が泣いていて、私もつられて泣いている」と話した。さらに「(ガザ住民が)ここまで虐げられる必要があるのか。こんなひどい思いをしていることがあっていいのか」と憤った。 清田氏によると、ラファにあるUNRWAの学校では建物の内外に避難者約4万人が滞在しているが、トイレは16しかない。