水産業の夢と未来をかけた高級魚「タマカイ」養殖プロジェクト 地域の新たなブランドへ
背景には水産業の衰退という現実
地元水産業の夢と未来をタマカイにかけるのはなぜか?背景には、水産業の担い手不足があった。 三輪さんは、「漁業に担い手がいなくて跡継ぎがいない。このままでは水産業がどんどん衰退していく。まずはその一歩としてタマカイ。今僕らがやっているのが10工程のうちの1工程くらいだと思っている」と話す。 都農町によると、約40年前に110人いた都農町漁協の正組合員は、漁師の高齢化や担い手不足などで年々減少。このままのペースでいくと、2028年までに漁協解散という事態も懸念されている。 こうした状況を打破するために打ち出された「水産業夢未来プロジェクト」。都農町では2024年度中にタマカイの出荷をスタートさせ、水産業の活性化につなげたい考えだ。 都農町産業振興課 黒木啓さん: 「この魚を使って、どうやって都農町のブランドとして売っていくか。まずはふるさと納税などを使って販路を見出していきたい。“タマカイ”が都農町の水産業の新たなブランドとして、今後の軸となっていく存在となっていけばいい」 つの水産振興・加工品開発協議会 三輪将也さん: 「ずっと僕もこの町で育ってきたので、港がどんどん寂れていくのが悲しい。そこを盛り上げる仕事を今やっている実感はあるので、成功するように頑張っていきたいと思う。都農町といえば“タマカイ”と言われる存在になってほしい」 都農町の水産業の未来を担う高級魚タマカイが、都農町の未来を切り開く第一歩となるのか。新たな挑戦は始まったばかりだ。 (テレビ宮崎)
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