ジャズサックスのレジェンドMALTAが4年4カ月ぶりアルバム 大ファンの大谷翔平の背番号にあやかり17日にリリース
世界的ジャズサックス奏者、MALTA(75)が17日に通算56枚目となるオリジナルアルバム「MALTA Jet Moon」を発売する。 2020年の前作「I Love DANSEN」から4年4カ月ぶりのアルバム。大ファンである米大リーグ・ドジャーズの大谷翔平選手(30)の背番号17にあやかり、リリース日を決めたMALTAは「験担ぎ(げんかつぎ)もあるんですかね」と照れ笑いする。 ひげのサックス奏者として長年活躍してきたMALTAは、東京芸大から米バークリー音楽大に進み、同校では教鞭も取るほど若い頃から音楽の才能を発揮。その後、ライオネル・ハンプトン楽団に迎え入れられ、同バンドのリードアルト兼コンサートマスターも務めた。 1983年に日本デビューし、数々のヒット曲を量産してきた。 レーサーの松本恵二、星野一義らを起用してのJT「キャビン」のCM曲「SCRAMBLE AVENUE」「HIGH PRESSURE」や「OBSESSION」はインストゥルメンタル楽曲ながらも空前の大ヒットとなり、「第1回日本ゴールドディスク大賞」で「最優秀ジャズ・フュージョン部門賞」を受賞。さらに、89~92年にフジテレビ系で放送された人気バラエティー「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」では、タレント、山田邦子(64)率いるやまだかつてないバンドの一員としても活動。番組から誕生したユニット、やまだかつてないWinkのシングル曲「“T” intersection ~あなたに戻れない~」も書き下ろすなど、ジャズ音楽のメジャー化に貢献し、音楽業界では「とかく専門的になりやすいジャズをわかりやすいメロディでポピュラーな音楽にした功績は大きい」と評価されている。 まさに幅広い視野で自身の音楽を広めてきたMALTAの持論は「ジャズは社会から生まれ、社会を作った」。「心に残る1曲」にはグレン・ミラーが作曲し、グレン・ミラー楽団のバンドテーマにもなっていた「ムーンライト・セレナード」を挙げ、同曲は女優、上野樹里(38)の主演映画「スウィングガール」(04年)の演奏シーンに登場したことでも有名だ。MALTAは「若い世代に一気に広がった作品だった」とし、その上で「昭和、平成、そして令和となった今、自分なりに若い世代にもアピールできるアルバムを作りたいと思った」と今作「MALTA Jet Moon」を完成させるに至った。 自身で命名したアルバムのキャッチコピーは「MALTAジェット・ムーンが紡ぎ出す魅惑の新宇宙へ!」で、「もっと自由に、軽やかに、気持ちよく、円熟したMALTAサウンドで酔わせたい」と意気込んでいる。