ヤイコが15周年LIVE「大阪の小さな部屋で鳴らした音が原点」
背筋がシャキッと伸びる瞬間がたくさん
──大阪のお客さんも喜んでいました。好評みたいですね。SNSの反応もええ感じで。 そうなんですよー！ セットリストも好評やし、新曲も曲数的にやりすぎかなと思ったんですけど、受け入れてくれてたり。「新曲が耳に残りました」って感想も嬉しかった。レコーディング前に、弾き語りのときにアコースティックで聴いて今回は……みたいな変化もリアルタイムで感じてもらえたのでよかったです。 ──今回のバンドメンバーについては？ 新しい感じもありました。 デビュー当時からお世話になっているベースのFIREさん、キーボードの鶴谷崇さんの二人と最近一緒にやり始めたドラムの水野雅昭さん、ギターの佐藤亮さん。“新旧”というか、昔からやってくれてる二人とリスナーとして感じてくれていた二人の化学反応のバランスがよくて、リハーサルから感動がいっぱいありました。 長年ずっと同じ曲を演奏しているとありがちな、弾くべきフレーズを忘れたりしていたのを、新しいメンバーがCD音源を聴いて、リスナーはここを聴きたいんじゃないかという所をピックアップして持ってきてくれたりするから、一緒にバーンと音を出したときに、これまで何百回とやってきた曲でも「新鮮！」みたいな。 デビューの時の気持ちを思い出すような、背筋がシャキッと伸びる瞬間がたくさんあり、パキッとしていいなあと。でもパキッとだけじゃない、ちゃんとFIREさんと鶴ちゃんがいてくれるからこその、これまでの過去を全部ひっくるめたどっしり感もあって。
大阪から始まった音楽道、15年は一つの通過点
──デビューしてからの15年はいかがでしたか？ 私が辞めるっていうまで「音楽道」が続くとすると、きっとまだまだ続く長い道のりの一つの通過点の感じ。「15年15年」って言ってもらえることで、これまでを振り返るいい機会になるし、音楽に対する姿勢とか情熱はありがたいことに変わらずに来れているんですけど、例えば、やり方ややってみたいことはゆっくり変わっていっていて。しんどいときに先輩ミュージシャンに助けていただいたり、出会いにも恵まれてここまでやってこれたので、きっとこれからもそんな感じかな、なんて思います。 ──ヤイコさんと音楽、15年のスタートはここ大阪。当時のこと思い出しますか？ けっこう鮮明に覚えています。初めてギターを持って、6畳のたたみの部屋でベッドに座って、“ジャーン”って鳴らしたときの感覚……その衝撃が忘れられなくて今もやっているみたいなものなので。日本全国どこにいてもやっぱり大阪のあのマンションの小さな部屋で初めて鳴らした音がずっと心に残っています。これからもずっと、原点は大阪ですね。 ──やってみたいことは？ いっぱいあります。アイルランドに行きたいです。前にHEATWAVEの山口洋さん（MY LIFE IS MY MESSAGEでも一緒に活動）がKiLAという音楽集団の方とつながっていて、一緒にレコーディングをしたことがあって（アルバム『Here today-gone tomorrow』に収録の「NOT A PERIOD」）。世界のミュージシャンと会うと、またいっぱい刺激をもらえたりするので、ぜひ行きたいです。弾き語りツアーもライフワークとして続けていきたい。「身近に感じた」って言ってくれる方が多くて、楽しんでもらえて嬉しかったので。それから「おやことやいこ」（子連れOKのライブ）もまたやりたい。 ──「おやことやいこ」関西ではまだやってないですもんね。 そうなんですよ！ ライブハウスで親子連れを見かけると椅子があるとこでやった方がいいのかなと思うし、でもタオルかけて「うぉーーー！」ってやってる男子女子を見るとまだまだスタンディングでやった方がいいかなと思うし、しばらくは2本立てでいけたらなと。椅子がある所でバンドライブやりたいな……
