第4回市場のあり方戦略本部(全文1)豊洲市場の安全安心をどう確保するのか
築地市場の豊洲市場への移転問題をめぐり、東京都の「市場のあり方戦略本部」(本部長・中西充副知事)の第4回会合が16日、開かれた。この日は、豊洲市場の「無害化」や事業継続性などの課題への対応を議論した。約40分の議論の中で、配布資料に盛り込まれていた築地市場改修案については触れられなかった。 【写真】第4回市場あり方戦略本部(全文2完)持続性と市場機能確保へ「議論参考に」
第3回会合の築地の土壌汚染対策の説明で一部誤りあった
中西:それでは、昨日に引き続きまして第4回の戦略本部を開催いたします。本日は豊洲市場の課題への対応などについて検討をお願いいたします。なお、本日も昨日に引き続き、知事にもご出席をお願いしております。状況に応じてコメントなどをちょうだいできればと考えております。よろしくお願いします。それではよろしくお願いいたします。 司会:ありがとうございました。それでは本日の進行をご説明申し上げます。まず昨日、行われました第3回市場のあり方戦略本部の補足説明をいたします。その後、補足説明に対する質疑応答がございまして、その後、第4回市場のあり方戦略本部の議事に入ります。資料について一通り、ご説明したあとに、質疑応答の時間を設けております。それでは45ページになりますが、第3回戦略本部の補足説明を武市財務局長、よろしくお願いいたします。 武市:はい。昨日の築地の土壌汚染対策の説明の中で一部、誤りがございました。どうも申し訳ございませんでした。そこであらためまして埋蔵文化財調査費と土壌汚染対策費の考え方につきまして補足説明をさせていただきます。築地市場を売却した場合の試算の考え方でございます。こちらは単純に地価と面積だけを掛け合わせて計算をいたしますと土地評価額の見込みは上段のところに左側にありますが、4796億円というのが単純に計算した額になります。そこから埋蔵文化財の調査費などということで200億円を差し引いた額、4596億円を売却の場合の試算額としてございます。 この200億円の内訳でございますけれども、大きく分けて2つございまして、1つが埋蔵文化財の発掘調査費、もう1つが土壌汚染対策費でございます。で、まず埋蔵文化財調査費の内訳、計算の考え方でございますけれども、こちらでは調査対象規模を16万平米と置いてございます。この築地市場用地は、そもそもが江戸の初期に全て埋め立てをしてございますが、この最初の埋め立てした部分は調査対象としてございます。しかしながらその後、昭和の初期に河川あるいは池などを埋め立てをしてございまして、そうした新しいところについては埋蔵文化財はないということで除外をしてございます。で、その除外をしたあとの面積がおよそ16万平米でございますので、それに単価を掛けたものを発掘調査費として約100億円ということで置いてございます。 また土壌汚染対策経費につきましては、昨日の説明では調査費だけと申し上げましたが、除去費のほうも計上してございますので、その内訳を説明させていただきます。まず調査費のほうにつきましては全体で環状2号線用地を除きました20万平米につきまして、そこに単価を掛けて、それ全体を調査経費として計上してございます。さらにそのうち、半分の10万平米の土地につきまして、除去費が必要だというふうに仮定を置きまして、2メートルの深さの土地を掘ると。合わせまして20万立米の規模で除去費を計上する必要があるというふうに仮定を置きまして、そこに単価を掛け合わせたものを対策除去費としてございます。 それぞれ両方、100億を少し超える金額になってございますが、概数ということで、それぞれ100億と置きまして、合わせまして200億円を埋蔵文化財の調査費等ということで、置いているものでございます。 で、続きまして47ページになりますが、こちらのほうは繰入金の関係でご質問がございましたので、その点についての補足説明でございます。一般会計から市場会計のほうへ繰入金を出せる繰出基準につきましては総務省のほうから操出基準として認められているものは大きく分けて2つございます。で、1つが営業費用の関係で、もう1つが投資的な経費に対する繰り入れでございます。 まず最初の営業費用の関係でございますけれども、こちらの資料のマル1になりますけれども、現在、市場業者の指導、監督など、行政的に要する経費につきまして繰り入れを行っておりまして、その額につきましては20億円、繰り入れるということで、すでにもう計算をしてございます。毎年20億円ずつ繰り入れるということで試算をしてございます。 一方でマル2の市場の建設改良経費につきましては、企業債を発行した場合、その償還、返却をする際に、その償還費用の2分の1については操出基準として認められておりますが、東京都の場合、平成4年までは繰り出しをしておりましたけれども、平成5年以降は市場の資金状況などを考えまして繰り入れをしている実績はございません。そのため、今回の試算では繰り出しをしてございませんけれども、仮にそれを基準どおり、目いっぱい繰り出しできるとした場合、試算したものがマル2の部分でございます。 下の表で申し上げますと、このマル2の部分につきましては1年間の平均にならしますと68億円。30年間の総額では2040億円が操出基準上、目いっぱい繰り出せる金額というふうに計算ができるものでございます。 ただ、しかしながら、こちらのマル2の部分につきまして、実際に投入するかどうかという点につきましては、そのときの資金状況等を踏まえた慎重な検討が必要かなというふうに考えているものでございます。私のほうの説明は以上でございます。 司会:ありがとうございました。今の補足説明の質疑に入りますが、知事、いかがでしょうか。 小池:大丈夫です。