[プレミアリーグWEST]高水準の守りと長短パスでのゲームメーク。MF畑拓海が大津の“心臓”に
[9.29 プレミアリーグWEST第16節 大津高 5-1 帝京長岡高 宇城市立ふれあいスポーツセンター] プレミアリーグWEST首位・大津高(熊本)の“心臓”だ。MF畑拓海(3年=FC KAJITSU U-15出身)について、山城朋大監督は「やっぱり畑が人を捕まえながらも、スペース埋めるっていう作業がかなりスムーズになってきた。相手の小さい距離感のところを自分で1人2人ぐらいをスペースで見ながら 潰す回数っていうはかなり多分高いレベルです」と評価。多くのJリーガー、日本代表を育成してきた平岡和徳テクニカルアドバイザーも「ほんとに“心臓”になってきた」と称賛していた。 畑は「前線から山下(景司)と兼松(将)がプレスに行ってくれて、その空いた穴を埋めに行くっていうところを意識していたので良かったかなと思います」。また、畑が意識しているのは“自分の後ろにこぼさないこと”。本人は満足していなかったものの、試合前にチーム全体が求められていたことを畑はアンカーの位置でしっかりと表現していた。 大津の選手は新人戦の時期から例え入れ替わられても球際でアグレッシブに行き切ることを求められていた。失敗も経験してきたが、培ってきたことが今、しっかりと力になっている。この日は特に前半、相手よりも深いアプローチでインターセプトを連発。高評価を受けていた畑もプレミアリーグを通して守備力を向上させてきた一人だ。 「(以前は)奪い切るっていう動作が全然できなくて、距離は詰めれるんですけど、最後のところ見てしまったりしてたんで、抜かれる回数は増えてもいいので、とにかくボールにトライして、アグレッシブに抜かれてもいいのでっていうところでは守備はトライしている」。元々攻撃的なポジションを務めていた技巧派は現在、攻守で存在感を放っている。 前日、プレースキックが好調だった畑はこの日、プレースキッカーを務めて先制アシストも記録。また、長短のパスでゲームメークし、距離の長いスルーパスをFW山下景司(3年)へ通すなど、得意とする攻撃面でも力を発揮していた。その畑は、守備のリスク管理や攻撃も俯瞰して見ながらゲームをコントロールしないといけないポジションというアンカーでチームの“心臓”になっている。 “心臓”という評価について、畑は「ありがたいことですし、やっぱりもっとコントロールしないといけないなってもう自分でも思ってるんで、チームを勝たせる確率を上げれるような選手になりたい」。身長167cmの小柄なMFはまだまだ自分を進化させて、プレミアリーグ、選手権で優勝を勝ち取る。