ススキノ切断遺体、札幌地裁が父親の保釈認める…公判開始前に異例判断
札幌市ススキノ地区のホテルで頭部を切断された男性(当時62歳)の遺体が見つかった事件を巡り、田村瑠奈(るな)被告(30)による男性の殺害や遺体の損壊を手伝ったとして、殺人ほう助罪などに問われた父親の精神科医・田村修被告(60)の保釈を札幌地裁が認めたことが分かった。20日に母親の浩子被告(61)(死体遺棄ほう助罪などで起訴)の第6回公判が同地裁であり、修被告が身柄拘束のない状態で証人出廷した。 公判のポイント、スマホで「殺人 時効」と検索
修被告の裁判員裁判は、来年1月14日に初公判が予定されている。殺人事件に関与した罪で起訴された被告について、裁判所が公判開始前に保釈を認めるのは異例だ。修被告側は「殺害計画は知らなかった」などとして無罪を主張する方針で、地裁も被告側が公判の準備を十分にできるようにすべきだと判断したとみられる。関係者によると、浩子被告らと接触しないことが保釈の条件に設定されているという。
検察側は修被告の起訴状で「殺害計画を知りながら凶器の準備などを手伝った」としており、浩子被告の公判でも同様の主張を展開。事件前に修被告のスマートフォンで「殺人 時効」と検索した履歴などを証拠提出していた。この日は修被告に対する検察側の証人尋問が行われ、「瑠奈が検索したものだと思う」とする修被告に対し、検察側は「検索の直後に修被告自身が知人にメッセージを送っている」と指摘。被告側の主張を前提としても、修被告が検索内容を把握していた可能性があることを示唆しようとした。