【定年まであと5年】年金と退職金だけで生活するのは難しいでしょうか?
定年が近づくと、老後の生活資金が気になる方も多いでしょう。年金や退職金が十分であれば、老後も安心して過ごせるかもしれませんが、それだけでは不足する場合もあります。もし年金や退職金が足りない場合は、老後の仕事や貯蓄から補填が必要です。 本記事では、老後の資金計画をイメージしやすいように、年金や退職金の平均額、老後の家計収支などについて解説します。ぜひ、老後の準備の参考にしてみてください。 ▼年金が「月10万円」で老後が不安…持ち家で「貯金」と「退職金」があれば大丈夫? 生活費を試算
年金の平均受給額
厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、厚生年金(基礎年金月額を含む)の平均月額は14万4982円でした。図表1は、平成30年度以降の平均年金月額の推移となります。 【図表1】
※厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者が作成 年金の月額は、おおよそ14万5000~6000円程度です。
退職金の平均受取額
厚生労働省(中央労働委員会)の「令和3年賃金事情等総合調査」によれば、平均退職金額は、図表2のとおりです。 【図表2】
※厚生労働省(中央労働委員会)の「令和3年賃金事情等総合調査」をもとに筆者が作成 ※定年退職まで勤務した場合 ※男性の場合 定年退職まで勤務した場合の平均退職金額は、2000~2200万円程度です。
老後の家計収支
老後の資金計画を立てるうえで、老後の家計収支の平均を把握することが重要です。老後の収入や支出の状況を理解し、黒字か赤字かを知ることで、老後の資金計画をシミュレーションする際に役立ちます。 本項では、総務省統計局のデータをもとに、夫婦のみの世帯と単身世帯における老後の家計収支について詳しく見ていきましょう。 ■夫婦のみの世帯 総務省統計局の「令和4年 家計調査年報(家計収支編)」によれば、65歳以上夫婦のみの世帯における家計収支は、図表3のとおりです。 【図表3】
※総務省統計局「令和4年 家計調査年報(家計収支編)」をもとに筆者が作成 1ヶ月の収支は2万2271円のマイナスです。1年間で26万7252円、5年間で133万6260円、10年間で267万2520円の赤字になります。 ■単身世帯 総務省統計局の「令和4年 家計調査年報(家計収支編)」によれば、65歳以上単身世帯における家計収支は、図表4のとおりです。 【図表4】