ついにZeppツアー開幕!花澤香菜が横浜公演でファンと共有したかけがえのない瞬間
アーティストとしても活躍している声優の花澤香菜。9月8日に「HANAZAWA KANA Zepp Tour 2024 "Memoirs and Fingertips"」がKT Zepp Yokohamaにて開催された。"Memoirs and Fingertips"と題した本公演は、4月10日にリリースした7thアルバム「追憶と指先」を引っ提げて行われ、横浜公演を皮切りに、大阪・名古屋・福岡・札幌・東京の6都市を回るツアーとなっている。初日となる横浜公演では開幕を告げるライブにふさわしい多幸感溢れるステージが展開された。 【写真を見る】花澤香菜 Zepp Tour 2024 "Memoirs and Fingertips"の様子 花澤の掛け声からスタートしたのは2ndアルバム「25」の収録曲「25 Hours a Day」。軽快なシャッフルビートで爽やかな歌声を届け、早くも会場は熱気に包まれる。曲の終わりには「みんな最後まで楽しんでいこうね」と呼びかけると、週末のワクワク感を軽快な音楽に乗せて歌う「Saturday Night Musical♪」へ。花澤の「Sunday Monday Tuesday」の掛け声に合わせて、会場からはコール&レスポンスが起こり、一体感が作られる。続く「I LOVE NEW DAY!」でも花澤のあおりに観客も応え、久しぶりの披露となった「マイ・ソング」では青いペンライトに会場中から包まれる中、バンドセットをバックにパワフルで真っ直ぐな歌声を響かせた。 「みんな準備できてますか~?」と声を上げると、花澤のライブには欠かせないキラーチューン「駆け引きはポーカーフェイス」を元気いっぱいにパフォーマンス。もはやライブではおなじみであるが、花澤の「ポーカーフェイス」の掛け声に合わせて観客も一緒に歌うという光景が見られた。7thアルバム「追憶と指先」から体を揺らしたくなるようなテンポ感が心地いいポップナンバー「VENUS REVOLUTION」、疾走感溢れる「ないものねだりのGreeDy」と怒涛の2曲を披露し、「運命の扉」では会場をじっくりと見回すように丁寧に歌い上げていたのが印象的だった。 MCでは、「花澤香菜ライブのどこがいいか?」をファンに振っていく花澤。ファンのひとりが「香菜ちゃんがコケるところ」と答え、「あちゃー。それが1個目に来るとは思わなかったよ」と笑顔を見せた。花澤といえば、ライブでコケてしまうのが恒例となっており、昨年開催された「HANAZAWA KANA Billboard Live 2023」でも「星空☆ディスティネーション」のパフォーマンス中に水を倒してしまうというハプニングがあった。また、花澤は横浜中華街にある占い師に通っていることを明かし、「今年から数年絶好調と言われております」と結果を報告すると、会場からは大きな拍手が起こった。 ここからはアコースティックパートへ。花澤のしっとりとした歌声が繊細に響き渡る「大丈夫」、青いライトに照らされる中、幻想的な演出で歌われた「眠るサカナ」など、花澤の心地よい歌声を堪能できるセットリストが続いたかと思えば、バンドアレンジによってディスコチューンと化した「タイムマシーンは突然に」では花澤が片手をポケットに入れてクールに歌い上げる。曲中でグレーのニットワンピースに着替えた花澤は観客のクラップに包まれながら「It's My Thing」を高らかにパフォーマンスし、会場は熱を帯びていく。 MCでは衣装について触れ、「すごくない? これ手編みなんだよ」と興奮気味に話したあとは、バンドメンバーを紹介。「後半戦も盛り上がっていくよー!」と勢いよく宣言して披露されたのは「ブルーベリーナイト」。花澤はステージを縦横無尽に駆け回りながら、バンドメンバーとともにライブ空間を作り上げ、会場を幸せなムードに変えていく。ダンサブルなサウンドに中毒性のあるメロディが共存する「SHINOBI-NAI」、ファンとの掛け合いが魅力的な「Young Oh! Oh!」、疾走感のあるサウンドに乗せて遊び心のあるリリックを歌う「Circle」と、後半戦もアッパチューンで観客をあおっていく。 声優デビューから21年を迎えた花澤は、14歳で初めてアフレコ収録したことを振り返りつつ、「(30代になって)改めて選択した先にはついて来てくれる人たちがいて、新たに関わってくる人たちがいて、一緒に歩んでくれることの有り難さを感じています。これからも初心を忘れずに、周りの人たちを大切に関わって良かったなと思えるようなお仕事ができたらなと思っています。皆様どうぞこれからもよろしくお願いします」と感謝を告げると、大きな拍手が会場を包み込んだ。 「いつ歌っても未来にワクワクできる曲」と語り披露された「恋する惑星」は、ステージのバックが星空のようなライトで照らされ、花澤がときおり力強く拳を突き上げながら、噛みしめるように歌い上げる。ピアノの切ないイントロから幕を開ける「灰色」では花澤の繊細な歌声を響かせた。本編ラストとなる「Love Me」では、かけがえのないこの瞬間を噛みしめるように歌っている花澤の姿が心に残った。 まもなくすると会場からはアンコールが鳴り響く。ピンクのTシャツとジーンズにラフな衣装にチェンジした花澤がステージに登場すると、アンコール1曲目に披露されたのは「あしたの向こう」。「雲に歌えば」では「声を出していくよー!」という花澤の合図に合わせて「トゥットゥットゥ」のスキャットが鳴り響き、会場が再び一体感で包まれる。花澤だけではなく、バンドメンバーや会場に集まったファンが一緒になり、ライブ空間を楽しんでいた。 グッズ紹介を挟んだあとは、12月7日(土)に山野ホールにてFCイベント「ディスティネーション竜宮城☆」の開催、さらに「HANAZAWA KANA Zepp Tour 2024 "Memoirs and Fingertips"」の追加公演が台湾とマレーシアで行われることが決定し、会場に大きなどよめきが起こった。この日のラストナンバーとなったのは「Moonlight Magic」。「横浜のみんなは私とどうなりたいんだ~!?」というお馴染みのセリフを投下し、約2時間にわたるツアー初日の幕を下ろした。 取材・文=川崎龍也
HOMINIS