トランプ陣営、ヒスパニック系に差別的発言 ハリス陣営が非難
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【10月28日 AFP】米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領は27日、ニューヨーク市内で開かれた選挙集会で、対立候補のカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領を攻撃した。さらに登壇した支持者が、ヒスパニック系の人々に対する差別的発言を行った。民主党陣営はこれに対し、すかさず反論した。 トランプ氏は2万人収容のマディソン・スクエア・ガーデン(Madison Square Garden)に集まった支持者の前で、「君はこの国を破壊した。これ以上耐えられない。カマラ、君はクビだ。出て行け。クビだ」と決めぜりふを繰り返し、歓声を浴びた。 また、一部の登壇者がハリス氏のみならず、プエルトリコ系やヒスパニック系の人々を嘲笑した。 トランプ氏の強硬派の顧問の一人、スティーブン・ミラー(Stephen Miller)氏は「米国は米国人のための国であり、米国人だけのものだ」と主張。 コメディアンのトニー・ヒンチクリフ(Tony Hinchcliffe)氏は、米自治領のプエルトリコについて、「今まさに海の真ん中にごみためのような島が浮かんでいる。プエルトリコという名前で呼ばれているはずだ」とやゆ。ヒスパニック系住民の出生率の高さも指摘した。 激戦州でプエルトリコ系有権者の支持獲得に努めているハリス氏は、トランプ陣営の主張に直ちに反論。ソーシャルメディアに投稿した動画でヒンチクリフ氏の発言を紹介するとともに、「プエルトリコ系の人々には、自分たちの強みを買ってくれる大統領がふさわしい」と訴えた。 プエルトリコ出身のスーパースターで、インスタグラムで1860万人のフォロワーを持つリッキー・マーティン(Ricky Martin)さんは、ハリス氏の動画とヒンチクリフ氏の発言動画をシェア。 スペイン語で「これが、私たちに対する彼らの考えだ」と書き込み、「カマラ・ハリスに投票しよう」と呼び掛けた。 トランプ氏の集会には、妻のメラニア(Melania Trump)氏や、実業家のイーロン・マスク(Elon Musk)氏らもサプライズ参加した。 一方で、マディソン・スクエア・ガーデンは1939年にナチス・ドイツ(Nazi)の指導者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)を支持する極右の集会会場にもなった経緯があり、メディア報道には、トランプ氏の集会とナチスを関連付ける論調も見られた。(c)AFPBB News