【ソウル＝桜井紀雄】韓国大統領府高官は１２日、ロシアのプーチン大統領が数日内に北朝鮮を訪問するとの見方を示した。根拠には言及しなかった。ロシア紙が１０日、プーチン氏が数週間内に北朝鮮とベトナムを訪れる予定だと報道。米政府系メディアも、衛星画像から平壌の金日成（キム・イルソン）広場でプーチン氏歓迎行事の準備とみられる動きが確認されたと伝えていた。 韓国の尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領が訪問中のカザフスタンで、高官が記者団にプーチン氏の訪朝が「数日内に迫った」と説明。同じ時期に韓国と中国の「外交・安全保障戦略対話」があると述べた。尹氏の中央アジア歴訪でも「北朝鮮の核問題や露朝の不法な軍事協力について論議してきた」とも強調した。 この対話は尹氏と中国の李強首相が５月の会談で新設に合意した外務・防衛当局の次官、局長級の対話（２プラス２）を指す。高官は「主要友好国や戦略的パートナーが北朝鮮問題で韓国と軌を一にできるようにしていく」とも述べた。露朝の結束に、韓国が中国とも協力しつつ対抗する姿勢を示す狙いとみられる。