同性婚を「幸福度にプラス」と評価も、法制化明言せず 石破茂首相
石破茂首相は17日午前の参院予算委員会で、同性婚を認めることについて、「日本全体の幸福度にとって、肯定的なプラスの影響を与えるものだと考えている」と語った。立憲民主党の川田龍平氏の質問に答えた。 福岡高裁は13日、同性婚を認めない民法と戸籍法の規定について、「幸福追求権」を保障する憲法13条などに照らして違憲だと判断した。幸福追求権を根拠とする初の違憲判断だったことを踏まえ、川田氏は「同性婚を認めることで日本の幸福度が増えるか」と質問した。 これに対し石破氏は「個人的には増えると思う」とし、「関係者の話を聞いたが、一緒にいることが何よりもかけがえのない大切なものなのだと思っておられる」と語った。 そのうえで、「いろんな思いを持つ方がいることは承知している。日本全体の『はかり』があるわけではないが、熱烈な思いが実現されることは、日本全体の幸福度にとっては肯定的なプラスの影響を与えるものだと考えている」と答えた。 一方、具体的な法制化については明言しなかった。首相は4日の参院代表質問で「同性婚の法制化を行うべきだ」(立憲・打越さく良氏)と問われた際、「家族観に密接に関わる。訴訟の状況について注視する必要がある」と語っていた。(国吉美香)
朝日新聞社