忍者参上 大阪・保育園児らの「屋形船乗船会」が人気
忍者参上 大阪・保育園児らの「屋形船乗船会」が人気 撮影:北代靖典
すっかり春めいてきて大阪の大川では今、桜見物の遊覧船や屋形船が人気を呼んでいる。そんな中、地元の子どもたちに水都大阪の文化と歴史を学んでもらおうと、忍者まで出現する異色の「屋形船パレード」が開催された。「八軒家浜船着場」(大阪市中央区)から乗り込み、約30分の乗船だが、忍者からの指令書をもらった子どもたちは船の中から大阪の文化や歴史を学んだ。
大川で子どもたちが屋形船に乗る「屋形船パレード」
このイベントは「遊海釣」(兵庫県尼崎市)と「大阪屋形船」(大阪市北区)が主催し、「ジャカジャカ忍者」(大阪市北区)の協力によるもので、大阪の大川で子どもたちが屋形船に乗る「屋形船パレード」だ。 この日、参加したのは「同心保育園」「桜之宮保育園」「ひばり保育園」「長吉六反保育園」など、ざっと100名の園児たち。それぞれ「海里丸」「雅流」「雅遊」「水雅」の4船に乗り込み、ジャカジャカ忍者からの“忍務”を遂行した。
忍者から大川を調べるという「忍務」受け
イベント開催に至った理由については、こう話している。 「近年、大河ドラマや訪日外国人旅行者の増加で大阪の文化歴史が見直されています。そんな中、大阪の子供たちにも自分たちの暮らす街の文化を知ってもらいたいと考え、地元の保育園児を交通や物流の要所であった大川を行き交う屋形船に招待する『屋形船パレード』を開催することとなりました。当日は忍者から指令書をもらった子どもたちが船の中から楽しく大阪の文化や歴史を学んでいきます」(ジャカジャカ忍者) 忍者から「大川を調べる」という忍務を受けた子どもたちが、船の上から大川沿いに何があるのか、どんな人がいるのかなどを観察し、見つけたことを発表するという流れだ。なお、ジャカジャカ忍者は、各所でイベントを行い、忍者修業体験なども行っている。
巻物を奪われ、それを取り返す
最初のあいさつで、くノ一が現れ、「みなさん、おはようございます。我々は伊賀でもない、甲賀でもない、大阪発祥の忍者です。ジャカジャカ忍者と申します。本日はジャカジャカ忍者と一緒に忍者のクイズをみなさんと力を合わせて解いていきたいと思います」などと園児らに説明。その後そろった3人のくノ一は忍者姿も凛々しい向日葵(ひまわり)、林檎(りんご)、菖蒲(あやめ)。かつて活躍した忍者についても詳しい、「忍者を子どもたちに知ってもらうということもあります。同時にまた屋形船に乗って水都大阪の歴史が少しでもわかればと思っています」と、向日葵さん。 あいさつを終えたとたんに悪い忍者が出現し、くノ一らと戦い(寸劇)、巻物を奪われてしまう。それを取り返すべく子供たちは船に乗り込んでいった。 今は大川沿いの桜並木も花が咲き誇っており、屋形船からの眺めは格別。園児たちにとっては楽しいイベントになったに違いない。 (文責/フリーライター・北代靖典)