王者「日テレ」視聴率“大失速” ドラマもバラエティも勢いなく…ついに「テレ朝」に3冠王を禅譲か
このままではテレ朝が王者に
2024年9月 日本テレビ 4.85% テレビ朝日 5.2% TBS 4.0% フジテレビ 3.32% 日テレは5%の大台を割り、テレ朝に逆転を許した。一方、4月から「世界頂グルメ」(水曜午後10時)、「with MUSIC」(土曜午後7時56分)を開始した。 日テレは個人視聴率が伸び悩む番組をボロボロになる前に打ち切り、新番組を始めることでも知られる。33年続いた水曜午後10時台のドラマ枠も数字がやや伸び悩んでいたので打ち切り、グルメバラエティ「世界頂グルメ」を始めた。 やはり水曜午後10時台のフジのドラマにはほぼ全勝しながら、ドラマ枠は土曜午後9時台へ移った。同じ土曜の同10時台にもドラマ枠はあったから、ドラマは2階建てとなった。 この戦略はどうなったか。まず水曜午後10時台。2022年9月7日放送のドラマ「家庭教師のトラコ」は3.0%。2023年9月6日放送の同「こっちを向いてよ向井くん」は2.7%。これに対し今年9月18日放送の「世界頂グルメ」は3.2%。枠移動まで行いながら、数字は大きく伸びていない。 一方、新たに土曜午後9時台に設けられたドラマ枠はどうなっているのか。今年9月7日に放送された「GO HOME~警視庁身元不明人相談室~」は3.4%。テレビを観ている人が多い土曜日なので数字は高めに出ているが、テレビ東京も含めた6つの在京キー局の中で最下位だった。日テレには誤算だろう。 「GO HOME」は捜査官たちが犯人を追わず、身元不明の遺体の身元を調べる物語。米国ドラマ風で新しかった。しかし、実際には感動や共鳴、驚きが少なかったのではないか。制作者たちの構想通りにつくられたのだろうか。 既存のドラマ枠についても見たい。土曜午後10時枠の「マル秘の密子さん」は今年9月14日が1.9%。2023年9月16日放送の「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」は3.5%だったから、かなり下がった。 「マル秘の密子さん」は現実離れした物語で若年層向けに見えた。ところが、コア視聴率(13~49歳の個人視聴率)が1%を割ることもあった。日テレは思惑が外れたのではないか。