60代は「仕事探し」で何を重視している?「いくら稼げるか」は重要ではない!?
定年を迎えても働き続けたいと考える方も多いでしょう。 実際、内閣府の「高齢社会白書」によると、定年を迎えてからも現役で働く方は年々増加傾向にあります。とはいえ「シニアの場合は何を重視して仕事を探せばよいのか」「企業はシニア人材をどのように見ているのか」など、気になることも多いはずです。 そこでこの記事では、60代のシニア層の仕事探しについて解説します。 ▼高齢者の「4人に1人」は働いている!? 平均年収はどのくらい?
60代のシニア層は仕事探しで何を重視している?
公益財団法人産業雇用安定センターは、2023年11月に求職活動中の60代1000人を対象に、「シニア層の就業ニーズに関するアンケート調査」を実施しました。 この結果によると「仕事探しで重視するもの」について、シニア層全体では「仕事内容や職場の働きやすさ」が4割で最も多く、次いで「就業場所・通勤時間」「就労日数・就業時間」が多いという結果だったようです。 その一方で「給料」「体力・体調に合っている」は2割台半ばとやや低く、仕事内容などと比べるとそれほど重視している方は多くないことが分かっています。
シニアの仕事探しにおいて収入は重要ではないのか?
前章の調査結果から、仕事探しにおいて全体の2割程度しか給料を重視していないのであれば、シニアは転職の際にそれほど収入にはこだわっていないことになります。 しかし、Indeed Japan株式会社が60代~80代を対象に実施した「シニア世代の求職活動実態調査」によると、60歳以降の35.9%が求職活動を経験したことがあり、求職活動を行う最大の理由としてそのうちの約半数の48.5%が「経済的な理由で収入を得る必要があるから」と回答しています。 従って、求職中のシニアの方にとっては、収入も重要なポイントの一つであることが分かります。
企業側はシニアの人材をどのように見ているか?
積極的にシニアの人材を採用する企業が存在する一方で、慎重な姿勢をとる企業もいます。 企業の担当者が慎重になるのは「体力面や健康面に不安がある」「働ける時間が少ない」などの懸念があるからということです。 公益財団法人産業雇用安定センターのアンケート調査では、仕事探しにおいて体力面を重視すると答えたシニアの方は全体の2割程度であったことから、企業側とシニアの人材との間に考え方のギャップがあることが分かります。