韓国の犬・猫糖尿病・肥満治療薬の開発企業…「高い潜在力」のペット市場で存在感
【07月20日 KOREA WAVE】「動物版肥満治療剤ウゴービ」が秒読み段階に入った。 人体用肥満・糖尿薬の全盛期が続く中、ペット用治療剤もその効果を証明している。犬・猫の糖尿病・肥満治療薬開発「RXバイオ」のソン・ミョンソク代表はMONEYTODAYの取材に、高度肥満猫を対象にした動物臨床データを初めて公開した。 ソン代表は「1次投与後の1週間で7.5%、計9週間で約5%の体重減少効果を見せた。米国オカバ製薬(112日で体重5%減少)に比べ優越性が確認された」と自信を示した。 2022年初めまでネクストンバイオ代表を務めたソン代表は、同年10月、RXバイオを設立、ネクストンバイオの米国子会社であるロスビーボから人体用肥満・糖尿病治療物質を移管され、犬・猫用肥満・糖尿新薬開発に着手した。 RXバイオの筆頭株主であるロスビーボは、膵臓細胞を再活性化するmiRNAを活用して人体用治療剤を開発中だ。 ソン代表は市場性に注目する。ペット産業は2022年の約440兆ウォン(1ウォン=約0.11円)から2030年には約680兆ウォンまで成長する見通しだ。動物医薬品は平均5~10年ほどかかる人体用新薬に比べると、投入期間と費用が少なく、事業潜在力が高い市場だ。 臨床3相まで平均3年程度かかることがわかった。特にペットの健康と寿命に影響を及ぼす肥満・糖尿医薬品や機能性飼料関連の需要が高い。通常、犬と猫の年齢が10歳を超える場合、約50%以上の確率で肥満・糖尿を発症する可能性がある。 RXバイオが新薬開発に使用する物質は「miRNA-10a」(肥満・2型糖尿標的)と「miRNA-10b」(1型糖尿病標的)だ。 ソン代表は「GLP(グルカゴン類似ペプチド)-1はホルモン系統だが、miRNAは遺伝子を活用した治療剤として開発でき、副作用もほとんどない」と指摘しる。 実際、miRNA-10aとGLP-1類似受容体を比較したロスビーボのネズミの実験結果によると、miRNA-10aの体重減少効果は最大40%だった。GLP-1系列サクセンダ・ウゴービ・マウンザへの平均減少率はそれぞれ8.15%と22.5%だった。投与頻度もやはりGLP-1系薬物は1日1回~1週間1回である半面、miRNA-10aは3カ月に1回だけ投与しただけだが治療効果を示した。 実際、肥満猫を対象にした実験でも、ライバル会社に比べて優れた治療効果を見せたという。 この1~3月にBCS(身体条件指数)「9」以上の高度肥満猫(8kg)を対象にした実験では、猫の体重は1次(2.5㎎)投与後1週目で7.4㎏となり7.5%減少した。BCSは1~9まで測定するが、「4~5」は正常体重範囲、「8~9」は高度肥満に該当する。9週間の実験終了後、猫の体重は計5%減の7.6㎏だった。 昨年7~9月、犬の糖尿治療剤関連のネズミ実験でも血糖値200㎎/dL以上のネズミが薬物1回投与後、2カ月間平均約110㎎/dLの正常血糖値を維持しながら効能を示した。 ソン代表は「最近、米国オカバ製薬の猫実験では112日間で体重5%以上の減量効果データが出た。RXバイオはこれよりさらに早く類似の効果を出した。今年下半期の非臨床毒性テストや2025~26年臨床を経て2027年新薬許可申請が目標だ」と話している。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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