球界の重鎮・権藤博氏はむしろ「日本の投手は投げなさ過ぎ」…沢村賞また「該当者なし」で選考基準見直し案も
いかにも甘く、過保護でひ弱
5年ぶりの「該当者なし」となった。 28日に都内で行われた「沢村賞」の選考委員会。V9時代の巨人のエース、堀内恒夫委員長によれば、候補者としてセ最多勝の巨人・菅野智之(15勝3敗、防御率1.67)、戸郷翔征(12勝8敗、1.95)、DeNA・東克樹(13勝4敗、2.16)、パ最多勝のソフトバンク・有原航平(14勝7敗、2.36)、日本ハム・伊藤大海(14勝5敗、2.65)らの名前が挙がったというが、「帯に短しタスキに長しで、一本化することができなかった」とは堀内委員長の説明である。 ❤ 異次元の大胆胸元がSEXYすぎるっ!!!❤ バウアーの女性代理人・レイチェル・ルーバを見る!!! 沢村賞には、以下7項目の選考基準がある。 1)25登板以上 2)完投10試合以上 3)15勝以上 4)勝率6割以上 5)200投球回以上 6)150奪三振以上 7)防御率2.50以下 これをクリアした投手はおらず、戸郷が4項目を満たしたのが最多。分業制が進む昨今は特に、「10完投以上」「200投球回以上」のハードルが高く、今季もクリアした投手はセ・パでひとりもいなかった。 2019年以来6度目の「該当者なし」の判断を下さざるを得なかった堀内委員長は、「考えないといけない」と選考基準の見直しに言及したが、昨年8月の日刊ゲンダイのコラム【権藤博の奔放主義】で、1961年に沢村賞を受賞した権藤博氏は「日本の先発投手は投げなさ過ぎ」とこう寄稿している。 ◇ ◇ ◇ DeNAのトレバー・バウアー(32)は笑っているのではないか。 2020年のサイ・ヤング賞投手は、3月末に来日して5月3日に一軍初登板。ここまで14試合に登板して7勝3敗、防御率2.95の好成績で優勝争いの輪の中にいるチームを牽引している。 「できるだけ多くの試合に投げ、投げる試合は最後まで投げ切りたい」 本人がそう言う通り、自ら望んで中4日のマウンドに立つこと3度。うち2試合で完投勝利を挙げている。中4日登板での成績は2勝1敗、防御率1.44と圧巻だ。 翻って日本の先発投手は、ほとんどが中6日のローテーションで回っている。メジャーでは中4日が当たり前。その一線で投げてきたバウアーの目には、いかにも甘く、過保護でひ弱に映っているに違いない。 私もそう思う。現役時代、入団3年間で175試合、1012回3分の1を投げて肩が壊れた経験から、指導者に転じて誰よりも慎重に投手の状態を見極めてきた自負がある。そんな私でも、日本の先発投手は「投げなさ過ぎ」だと思う。 メジャーがそうしているように、1試合100球を目安にした球数制限を守れば、中4日登板は十分に可能。故障のリスクもない。これは、前にもこのコラムでも書いたことだが、長い指導者生活で投手にヒアリングを続けた結果、ほとんどの投手が「中3日で肩、肘の張りは取れる」と証言している。もちろん、回復具合には個人差があるから、決して無理をさせてはいけないが、念のためにもう1日空けて、中4日。日本より選手の体調管理が進んでいるメジャーが実践しているのだから、日本の投手にもできないはずがない。 今の中6日なら、せいぜい24試合。エース級が率先して中4日で投げれば、年間の登板数は30試合前後になる。 当然、勝ち星が増える可能性が高まり、エースに負けじとそれに続く投手との間に競争原理が生まれる。 何億円もの年俸を出す球団も登板数増は歓迎すべきことで、目当ての投手を見る機会が増えるファンにとってもプラスだ。より高い年俸を手にできるかもしれない投手本人にだって悪い話ではない。 日本はなんでもメジャーに右へ倣えの傾向があるのに、こと先発の登板間隔だけは、肩は消耗品という上っ面だけを真似てしまっている。 いくらなんでも、中6日で100球なんてもったいない。球数だって、バウアーは3度の中4日登板で113球、128球、111球を投げているのだから。 ◇ ◇ ◇ いまプロ野球ファンの間で「ひ弱」の代名詞となっているのがロッテの佐々木朗希だ。今季は何度も離脱を繰り返したが、それでもメジャーから引く手あまただという。潜在能力は疑いようもないが、それにしても、いったいなぜか。いま佐々木の周りで何が起きているのか。 ●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。