衆議院選挙福岡11区・日本維新の会の村上智信さん、自民党候補の牙城崩す…不記載問題で「大きな風」
27日に投開票された衆院選は、自民党が福岡県内11選挙区のうち7選挙区を制したものの、2、10、11区で敗れた。同党の「政治とカネ」の問題を巡る反発は強く、野党側に多くの政権批判票が流れた。11区では、日本維新の会新人が閣僚経験のあるベテランの自民前議員に勝利。無党派層の多い都市部の2、10区でも立憲民主党の前議員が自民候補を破った。5区では、2021年の前回選で公認争いの末に身を引いた自民新人が雪辱を果たした。県内で唯一、自民候補が不在の9区は無所属前議員が強さを見せた。 【写真】支持者らに頭を下げる武田さん(28日午前0時、福岡県田川市で)
福岡県行橋市にある村上さんの事務所に勝利の一報が届くと、支援者らが抱き合い、喜びを爆発させた。村上さんは「『政治とカネ』の問題で、大きな風が吹いたと思う。地元の政治の流れを変えるため、皆さんと戦いを続けたい」と喜んだ。
村上さんが武田さんに挑むのは3度目。維新公認で臨んだ今回は、武田さんが役職停止(1年)の処分を受けた自民党の不記載問題を批判。企業・団体献金の禁止など「クリーンな政治」を掲げ、支持を広げた。
公示後に接戦が報じられると、維新の幹部が急きょ、選挙区入りしたほか、武田さんが拠点とする同県田川市の村上卓哉市長も街頭に立って支援。2003年の初当選以来、議席を守ってきた武田さんの牙城を崩した。