仮想空間で婚活 アバターが内面重視の"お見合い" 袋井市、静岡県内初の試み
袋井市はこのほど、出会いの機会の創出を目的に、インターネット上の仮想空間「メタバース」を使った新感覚の婚活イベントを静岡県内で初めて開催した。同市内外から男性3人、女性2人が参加した。 参加者は実名は伏せて自らのアバター(分身)の愛称を決め、自宅などからパソコンで参加。事前に「パートナーシップ診断」を受けて自身の性格、結婚観などを可視化させてからイベントに臨んだ。仮想空間上でアバター同士を交流させ、性格など内面を重視した婚活を行った。 イベントの第1部では、それぞれの参加者と一対一で話す時間が設けられた。対話中は、他の参加者や司会者らに会話が聞かれない「プライベートモード」が設定され、各組は2人だけの〝空間〟で思い思いの会話を楽しんだ。 第2部では、参加者が1人ずつ〝ステージ〟に登壇して自己PRを行い、趣味や休日の過ごし方、好きな動物などを語った。このほか、仲人が事前の診断などを基に、登壇者の性格や長所を紹介した。 最後には成立した1組のカップルが発表された。2人は今後、アバターでのデートを経て、実際に対面する予定。 イベントは、友好都市の山梨県北杜市で実施された事例を参考にした。袋井市によると、北杜市ではこれまでに計3回実施され、カップル成立率は72%と、高い成果が確認されているという。
静岡新聞社