【異変】リニア中央新幹線トンネル掘削工事で水源の水位低下 米農家も「大打撃」工事中断も開業はどうなる?
5月16日、JR東海の丹羽俊介社長はカメラの前で謝罪しました。 JR東海 丹羽俊介社長: 地域にお住まいの皆さまには大変なご心配とご迷惑をおかけしているところでございます。 【画像】リニア工事で水位低下…ひび割れたため池 そこで 明らかになったのは、リニア中央新幹線トンネル掘削工事の一時中断でした。 JR東海 丹羽俊介社長: トンネル掘削工事をいったん止めて、トンネルの切羽から前方に数100m水平ボーリングの調査を実施して前方の地質をより詳細に把握する予定です。 なぜ中断するのか、その訳は掘削工事中に地上で起きていた「ある異変」にありました。
掘削工事の影響で地上に異変が・・・
めざまし8取材スタッフ: こちらにあるため池は、大きくひび割れていますね。 目の前に広がっていたのは、地面のひび割れが目立つ、ため池。 場所は、岐阜県瑞浪市の大湫町。異変が起きたのは、2024年の2月下旬ごろからでした。 異変を受け、JR東海は掘削工事が行われている場所の周辺32カ所を調査。 その結果、水源となっている「ため池」や「個人宅の井戸」など14カ所で水位の低下が確認されたといいます。 水位が下がったことにより、米農家にも影響が出ています。 大湫町で 6年、農業を営んでいるという小栗さんは、田植えを5月16日から始めたそうですが、田んぼに入れた水の減りが例年より早いといいます。 農家・小栗さん: 水の確保が難しい地域ですので、もしこの田んぼに入れた水がすっと引いていってしまうようなことがあれば、これだけの面積をやっていくだけの水が確保できないので、それイコール稲作ができなくなってしまう心配がありますね。 農家・小栗さん: ここで米が作れなくなってしまうってことになると、うちも組合でやっているものですから、大打撃ですよね。 JR東海が、調査で把握している、水位が下がった場所は14カ所ですが、「めざまし8」が取材すると他の場所にも影響がありました。 井戸水の水位が下がったと話すのは、岐阜県瑞浪市の大湫町にあるゴルフ場です。 取材スタッフ: 場所によって出方が違う? 中仙道ゴルフ倶楽部 生田靖夫営業部長: そうですね。 4つ井戸がありますから(メインの)ここへポンプで入れて給水したものを貯水槽の方へ上げることで何とか運営できている。このままたまりが悪くなっていくと、ゴルフ場の営業自体が存続できるかという状況です。 風呂やトイレなど施設内の水は、井戸水に頼っているため、不安だといいますが、このゴルフ場は、JR東海が確認した水位の異変箇所には、入っていません。 自然と共に暮らしてきた町の人にとっては、何にも代えがたい存在だという井戸水。 大湫町の住民: 江戸時代からある。なんでかっていうと宿をつくった時に、非常に高い所で水がないものだから8カ所ぐらいの井戸を掘ったんだよね。 大湫町の住民: そういうもののひとつ。で、これはこの辺の人の大事なものであったというものだったね。これで生活用水、お風呂なんかもくんでいた。