輪島朝市の焼き尽くしは道路を飛び越えた「飛び火」か…メディア初公開のシミュレーションで独自検証 能登半島地震から半年
再現シミュレーションでわかった「飛び火」の可能性
総務省消防庁が作成した“輪島朝市火災”の再現シミュレーション動画を見てみると…。 火災は町の西側を流れる河原田川(かわらだがわ)近くの住宅で発生し、火は徐々に東側に燃え広がっていくのが分かる。 しかし火災発生から2時間50分後には、突如、広い道路を挟んで北側に燃え移った。 この火について、動画を作成した総務省消防庁・消防研究センター 細川直史研究統括官は「この部分が飛び火の箇所になります。ここは朝市通りという比較的広い通りになるんですが、この部分はなかなか延焼しにくいという市街地の構造になっているんですが、この部分も火災が広がって全体が焼け落ちています」と語る。 この地区は木造の建物が多く、火災で建物が崩れる際に舞い上がった火の粉が、離れた場所で火災を起こした可能性があるというのだ。 またこの時、現場で起きていたのが消火用の水不足だ。 地震による地盤の隆起で、消火に使う川の水をくみ上げることができなかったのだ。 そのことから、本多さんらは途中から消火活動の方向性を変更したという。 本多隆廣さん「最終的にこの火を消すっていうのは諦めるっていうのは変ですけど、『広がらない』っていう方向に消火活動が変わっていった」 ーー消火をするのは水の問題もあり、消火はちょっと難しいかもしれないけど、延焼するのを食い止めるという方向に変えていった? 本多隆廣さん「そうです。この通りから向こう側には火が行かないように火を消してくれっていう指示はありました」 総務省消防庁の担当者は、現場でのこの方針変更がなければ、火災範囲が2倍に広がっていた可能性があるとしている。 (「イット!」7月1日放送より)
イット!
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