バンカーショットは10Yも30Yも振り幅を同じにするといい!? 10Yはフェースを開いて、30Yはボールに近づいて構える【謎キャラコーチ『わきゅう』の気になる話♯47】
一昨年の全米女子アマを制し、23年12月のプロテストで合格した馬場咲希プロを、中学1年から指導しているのがプロコーチの坂詰和久(さかづめかずひさ)、通称『わきゅう』だ。坂詰コーチと20年以上の付き合いがあるベテラン編集者Oが、謎キャラコーチの気になる話を聞き出す。今回は「バンカーショット距離感の出し方」がテーマだ。
バンカーショットは振り幅を一定にする
坂詰 今回は、バンカーショットで距離を打ち分ける方法についてお話ししたいと思います。 O編 それはいいね。バンカーから確実に脱出できるようになったら、次は距離を打ち分けられるようになりたいもんね。 坂詰 でしょ。そこでまず知ってもらいたいのは、バンカーショットは、基本的に、同じ振り幅で距離を打ち分けるということです。 O編 アプローチショットの場合は、打ちたい距離によって自然に振り幅は変わっていくけれど、バンカーショットは違うってことだね。 坂詰 ええ。グリーン周りのバンカーショットは、基本的にエクスプロージョンショットで対応します。つまり、ボールを直接打つのではなく、ボールの周りの砂を爆発させ、砂を飛ばす力でボールを飛ばしていくわけです。このとき、振り幅をあまり小さくしてしまうと、砂を爆発させる力が弱くなって、砂とボールが前に飛ばなくなっちゃうんですよ。 O編 ピンまでの距離が近いときに、振り幅を小さくしすぎて脱出できない、なんてミスはよくあるよね。 坂詰 もちろん、プロの場合は、状況によって振り幅を変えることもあります。でも、基本的な考え方としては、振り幅はひとつのまま、アドレスを変えることで距離を打ち分けるようにしたいんです。 O編 プロでも、特殊な状況以外は、だいたい同じような振り幅で距離を打ち分けてるよね。
距離が短くなるほど、フェースを開く
坂詰 そうなんです。考え方としては、同じ振り幅でヘッドスピードを一定にしておいて、他の要素で距離を打ち分ける感じですね。 具体的に言うと、距離が短くなるほど、フェースを開く。すると、ヘッドスピードは同じでも、球が上に飛ぶぶん、距離が出なくなります。逆に、距離が長くなるほど、フェースの開きを抑える(スクエアに近づける)。すると、ロフトが立つぶん、砂とボールが前に飛ぶ力が強くなり、距離が出るというわけです。 O編 フェースを少し開いたバンカーショットの距離を基準にしておいて、それよりも距離が短いときは、よりフェースを開く。それよりも距離が長いときは、フェースを閉じるって感じかな? 坂詰 はい。ですからバンカーの練習場を見つけたら、どのくらいフェースを開いたら、どのくらい距離が落ちるのか。どのくらいフェースを閉じたら、どのくらい飛ぶようになるのかをチェックしておくといいですね。
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