阪神の藤浪はスランプから脱出できるのか?
では、復調への処方箋はあるのか。 池田氏は見直す点が3つあるという。登板の合間のブルペンでの調整方法、体幹を軸にしたフィジカルトレーニング、メンタルのアドバイスの3点。その上で、中継ぎ起用を提案した。 「崩れているフォームバランスを取り戻すために、これまでやっているフィジカルトレーニングを少し見直すことも重要。フィジカルの刺激がフォームの改善、体の上下バランスの修正につながることもある。それと重圧を取り除いてやるメンタルの働きかけを首脳陣がやるべき。私は、中継ぎで使ってみればいいと思う。今は、目の前の打者と勝負するという原点を忘れてしまっている。中継ぎならば、一回で結果を出さねばならないから、ペース配分や、制球など、いらないことを考える余裕はなくなる。立ち上がりの悪い藤浪が、そこで何かのきっかけをつかむことができるのかもしれない。とにかく藤浪のストレートは、ある意味メジャー級なのだから、その潜在能力を出せないのは、もったいない」 31日の中日戦では、中継ぎスタンバイしていたとも伝えられているが、阪神がセ・リーグの熾烈な3位争いを勝ち抜くには、藤浪のスランプ脱出が不可欠であることだけは間違いない。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)