コインベースのレイヤー2「Base」は、技術力ではなくマーケティングの勝利
オンチェーンデータ
データもBaseの成長を裏付けている。オンチェーン・データプロバイダーのトークンターミナル(Token Terminal)によると、他のレイヤー2が落ち込んでいる一方で、ここ数か月でBaseの成長は加速している。 SEC(米証券取引委員会)に提出されたコインベースの四半期報告書を見ると、同社は6月30日までの3カ月間に販促費として1億6500万ドル(約245億円)以上を費やしており、これは前年同期の2倍以上となっている。 2024年第1四半期(1-3月期)、「その他」の取引収益は5250万ドル(約78億円)。ここには、Baseが集めた、いわゆるシーケンサー手数料が含まれている。
ミームコインの熱狂
Baseは、特にロングテール資産やマネーマーケットのスワッピングのようなDeFi(分散型金融)アプリケーションについては、レイヤー1(L1)ブロックチェーンのソラナ(Solana)や他のL2と良い戦いを繰り広げてきたと、ベンチャーキャピタルのドラゴンフライ(Dragonfly)でゼネラルパートナーを務めるロブ・ハディック(Rob Hadick)氏は述べている。ソラナはイーサリアムの競合であり、高速で安価な取引手数料でも知られている。 1日あたりのアクティブアドレス(「DAU」)と1日あたりの取引数において、Baseは他のレイヤー2を上回り、その他の重要なDeFi関連指標(TVL、シーケンサー手数料など)の多くでは、トップ5に入っていると同氏は続けた。 ところで、トラフィックの具体的な原動力は何だろうか。Base最大のDeFiプロトコル、エアロドローン・ファイナンスを詳しく見ると、ステーブルコイン以外では、トップ市場のほぼすべてがミームコイン関連の取引プールになっている。ミームコイン関連のアクティビティは、よく知られているように気まぐれで、ミームコイン・トレーダーは取引場所についても気まぐれだ。 「Base上のユニスワップ(Uniswap)を見ると、同じことが当てはまり、取引されている上位5つのトークンのうち2つがミームコイン」とハディック氏は述べた。 「ソラナと似ており、ロングテールのトークン取引市場でかなりの競争力を発揮しており、若いユーザーがミームコインの投機に移行している」