32万個のLEDで表現する「いのち」の営み 万博テーマ館手がける生物学者の福岡伸一氏
2025年大阪・関西万博で、テーマ館のプロデューサーを務める生物学者の福岡伸一氏は26日、自身が手がける「いのち動的平衡館」の中心的な展示物「クラスラ」を報道陣に公開した。約32万個の発光ダイオード(LED)電球を使い、細胞の分裂や生物の営みを立体的な光を用いて表現する。 【画像】福岡伸一氏が手掛ける「いのち動的平衡館」の完成イメージ 動的平衡とは福岡氏が提唱した概念で、生命が物質を交換しながら一定の状態を維持していることを指す。クラスラは、細胞を構成するタンパク質から名づけられたもので、動的平衡の概念を光を用いて表現している。この日のデモでは、細胞や多様な動物がLEDの光で立体的に映し出されていた。 福岡氏は「われわれがどこから来て、どこへ行こうとしているのか。展示を通じて、来場者の皆さんにいのちについて考えていただければ」と語った。(黒川信雄)