<目指せ春1番>’20センバツ 履正社 選手紹介/1 /大阪
3月19日に開幕する第92回選抜高校野球大会。2年連続9回目の出場となる履正社(豊中市)と、2年ぶり11回目の出場となる大阪桐蔭(大東市)の選手を順次紹介していく。まず、悲願のセンバツ初優勝を目指す履正社の選手たちを追っていく。【隈元悠太】 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 ◇大舞台、投げ抜く決意 岩崎峻典(いわさき・しゅんすけ)投手(2年) 常に笑顔を絶やさないが、マウンドに立つと表情が引き締まりオーラを帯びる。2019年の夏の甲子園では、直球に得意のカットボールを織り交ぜて活躍して2年生ながら優勝投手になった。 入部時はハイレベルな他の選手に圧倒され自信をなくしかけたが、持ち前の積極的な姿勢で猛練習してレギュラーの座を獲得した。体重も1年半で17キロも増えた。「料理を作ってくれる母のおかげ」との感謝も忘れない。 この冬は一人で甲子園で投げ抜くために、走り込みなどで体力作りに時間を費やす。本番では勝てるピッチングで甲子園を沸かせるつもりだ。「履正社の背番号1は誰にも渡したくない」と決意を強く語った。大阪市立大宮中出身。 ◇仲間の信頼厚い主将 関本勇輔(せきもと・ゆうすけ)捕手(2年) 正捕手としてマスクをかぶり、主将としてチームを引っ張る。「真面目な人柄なので任せた」と言う岡田龍生監督や、ナインからの信頼はとても厚い。 今では公式戦の11試合で4割7分6厘を記録し、4番を打つ中心打者だが、1年生の時は結果を残せず葛藤した。「どんなに練習しても成果を上げられずつらかった」と話す。 しかし今はこの経験に感謝している。チーム内での競争が激しく、控えに回る選手が出てきてしまう。一人ひとりの気持ちをおもんぱかれるようになった。「優勝するには全員が同じ方向を見定める必要がある。誰一人として下を向いている状況は作りたくない」とチーム作りにまい進する。兵庫県西宮市立苦楽園中出身。 ◇自ら課題、快足に磨き 島野圭太(しまの・けいた)内野手(2年) 自分で課題を見つけて改善していくスタイルを貫いている。シートバッティングでは常に走者の位置やカウントを想定する。「条件は無限だから楽しい」と練習に取り組む。 履正社は2019年の夏の甲子園で優勝したものの、全試合で盗塁0だった。それだけに50メートルを6秒1で走る快足に期待がかかる。この冬は陸上短距離の臨時コーチの下で磨きをかけた。「(走塁は)走りだけでなく、タイミングや相手の様子を見極める必要がある。センバツで盗塁を決めたい」と意気込む。 兄の凌多さんは大阪桐蔭野球部OB。妹の愛友利さんは18年の全日本中学選手権で女子初の胴上げ投手になった。野球がきょうだいの共通項だ。大阪市立堀江中出身。