FC今治が悲願のJ2入り決める、鳥取に勝利して自動昇格が確定…サポーターの喜び爆発
サッカー・J3のFC今治は10日、鳥取市のAxisバードスタジアムでガイナーレ鳥取と対戦し、5―0で勝利し、J2昇格を決めた。通算成績は20勝7分け9敗(勝ち点67)で2位。2試合を残して、3位のカターレ富山との勝ち点を9点差に広げ、自動昇格圏内の2位を確定させた。(宇仁菅玲香、黒岩美緒) J2昇格が決まり、喜びを爆発させるサポーターたち(愛媛県今治市で)
今治は7分、PKでFWヴィニシウスが先制。66分と84分にもシュートを決め、ハットトリックの活躍を見せた。MF加藤潤、DF梅木も追加点を挙げるなど計12本のシュートを放ち、相手を圧倒した。
クラブは1976年、「大西サッカークラブ」として設立。2012年に現名称となり、14年11月、元日本代表監督の岡田武史さん(68)がオーナーに就任した。20年にJ3へ参入し、5季目で念願のJ2昇格を決めた。
来季からはJ2で愛媛FCと対戦することになり、再び愛媛県勢同士の対決「伊予決戦」が行われる。
悲願達成の瞬間は、地元ファンも喜びを爆発させた。今治市常盤町の「どんどび芝っち広場」では10日、パブリックビューイング(PV)が行われ、約600人が駆けつけた。
今治が得点を決める度、大きな歓声が上がり、サポーターたちはタオルを回すなどして応援。試合終了後、J2昇格が確実になると、拳を突き上げたり、抱き合ったりした。
PV会場で応援をまとめた同市の会社員(27)は「しまなみ海道を越えて、鳥取まで『絶対勝つぞ』という思いが伝わるように応援した。これまで昇格に手が届かず、何度も悔しい思いをした。ここまで長かった」と感極まった様子だった。